ずん子ちゃん、たこ焼きを食べる。
ずん子ちゃんの住む部屋。
おみやげにどうかと思ってな。
おお、たこ焼き器というやつですね?
ほほう、これが本場大阪のたこ焼き器ですか。
いや……訪れる前に近所のスーパーで買ったものだ。
あ、そうですか……。
まあ、そんな違いが出るもんでもないしな。
なんか、すまん。
ううん、ありがとうだよ。
さっそくこれでたこ焼きパーティーだね!
さっそくこれでたこ焼きパーティーだね!
材料を買ってこないとですね!
それもここに。
お、用意周到だな。
あれ? タコが入ってませんよ?
たこ焼きなのに?
いや、普通じゃ飽きてるかと変わりネタを買ってきたが……。
そもそもその普通をめったに食べないんだが……。
あ、そうか。
すまん。あまりも日常的過ぎたものだから、つい余計な気を回してしまったようだ……。
すまん。あまりも日常的過ぎたものだから、つい余計な気を回してしまったようだ……。
いやいや、それはそれで楽しみですから。
気にしないで!
ふう、ビジネス関係のことなら得意なのだが、こういう日常的なことはどうも苦手で。
意外と不器用なんだな。
恥ずかしいことだがな。
誰しも意外な一面はあるものさ。
では、まず粉をときましょうか。
待って待って! きりたんちゃんは手を出さないで!
たこ焼きパーティーがサバトになっちまう!
また変なことを。
準備は私たちでやるから。
きりたんちゃんはお客さんの相手をしててくれ。
はあ、じゃあ、そうします。
なぜあんなに慌ててるのだ?
皆目見当がつきません。
ではこちらではたこ焼き器を加熱しておこう。
時間がかかるのですか?
それなりにな。
こういった鉄板は厚いほど材料を入れたときに温度が下がりにくいので美味しく出来るから、良い物ほど加熱に時間がかかる。
こういった鉄板は厚いほど材料を入れたときに温度が下がりにくいので美味しく出来るから、良い物ほど加熱に時間がかかる。
なるほど。
まあ、家庭用ではたかが知れてるがな。
やはり本場のたこ焼きは美味しいのでしょうね。
さあ? 外でたこ焼き食べないから。
え? そうなので?
大阪ではたこ焼きやお好み焼きは家庭料理だからな。
わざわざ外食で食べる気にはなれないよ。
わざわざ外食で食べる気にはなれないよ。
そんなに身近なものなんですか。
普通にご飯のおかずに出てくるしな。
おかず? 主食じゃなくて?
他県の人間にいうとみんな変な顔をするがな。
味が濃いからごはんにぴったりなんだぞ?
味が濃いからごはんにぴったりなんだぞ?
粉モンでおかずとは……。
想像できないですねえ。
想像できないですねえ。
はーい、できたよー!
粉をといて材料切るだけだったがな。
では油を塗ろう。
新品だからどうしても鉄板になじまないが仕方ない。
新品だからどうしても鉄板になじまないが仕方ない。
新しいのと古いのとで違いがあるのですか?
鉄板は使い込んだものほど油に馴染みやすい。
材料がくっつきにくくなるのだ。
だから料理しやすくなる。
材料がくっつきにくくなるのだ。
だから料理しやすくなる。
なるほど。
そして大事なのが火力だ。
これが足りないと美味しさを逃してしまう。
それに鉄板にくっつきやすくもなる。
これが足りないと美味しさを逃してしまう。
それに鉄板にくっつきやすくもなる。
さすが詳しいですねえ。
さあ、材料を入れて、と……。
おっと、鉄板は全部使わない方がいいぞ。
え? なぜです?
家庭用は火力が弱いからな、
全部使うと温度が低くなってしまう。
余裕を持たせて、十分な温度を維持するためだ。
全部使うと温度が低くなってしまう。
余裕を持たせて、十分な温度を維持するためだ。
ふむ、道理だ。
タコはないですが、美味しいものが期待できますね。
そろそろひっくり返す頃ですかね?
ではここで本場の腕前を見せてもらおう。
え……?
では、これでお願いします。
あ、ああ……。
さすがに……ってアレ?
くっ! くぬっ! ええい!
ずいぶん手つきが怪しいな。
それが、いつも家族のものにやってらってたから……。
そ、そういうこともありますよね。
なんか、すまん……。
はは、普段の敏腕ぶりと大違いだな。
それではタコなしのたこ焼きを……。
いただきます!
終わり。