教養

「いしのなかにいる」はもう一度テレポートして脱出すべき――東北ずん子小説魔法少女編:第6話

ウ○ザードリィネタ――かつてはこういうネタを使うとあっという間に年齢や世代がバレてしまいましたが、ネットの発達によりそんなこともなくなってきました。むしろ恐ろしいのは、「よく見かけるから」という理由で何の気なしにネタを使う場合ですね。元ネタを知らなかったり、元ネタがあることすら知らなかったりして、不要な地雷を踏んでしまうことになりかねません。

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なれーたーずん子
(――放課後・「ふるさと女学院」弓道場――)
ずんだもん
ふんふんふーん♪ なーのだー♪ 
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なれーたーずん子
ふわふわと浮遊しながら、ずんだもんがゴキゲンな鼻歌を歌っています。
その手には、光り輝くずんだ餅。そう、「エメラルドずんだ餅」(ずん子製)です。
ずんだもん
苦節二ヶ月! とうとうエメラルドずんだ餅を食べられるのだー!

ではでは、いただきまー……。
九州そら
『えーっ!? きりたんさまも変身したんですかー!?』
ずんだもん
……なんなのだー?
なれーたーずん子
ずんだもんが「エメラルドずんだ餅」を口に放り込もうとした瞬間、滅多に聞けないそらの大声が聞こえてきました。これでは、せっかくの「エメラルドずんだ餅」を落ち着いて食べることができません。
ずんだもんはふよふよと、皆の方へと寄っていきました。
東北きりたん
――そうなんです。昨日は全く実感がなかったんですけど。 
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東北ずん子
すごかったんだよ!

こう……、ガシャーン! ゴゴゴゴゴ! ばきゅーん!ヽ(≧▽≦)ノ って感じで! 
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東北きりたん
――そ、そんな派手なことしましたっけ?

個人的には、もっと穏やかに包まれてる感じというか……。そう、あれはまるで……。
東北ずん子
まるで?
東北きりたん
――あ、いえ、何でもありません。
漆黒のめたん(四国めたん)
ぐぬぬ……。このわたくしを差し置いて『変身―マジカルトランス―』するとは……。

きりたんさん、参考までに、ちょっと変身してみてくれない? 
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東北ずん子
えー。それは無茶振りだよめたんちゃーん(。-∀-)ノ
九州そら
『ご主ずんさまは気軽に変身できませんでしたからね~♪
 めたん様の口づけ抜きでは!』 
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漆黒のめたん(四国めたん)
ちょっと! その一言必要だった!?
東北ずん子
まあできないよねえ。
そうホイホイと何度もできたら、私の立場が……ヽ(´∀`)ノ
東北きりたん
――たぶん無理ですよね。ま、ちょっとやってみますね。
東北ずん子
ムリだと思うけどなー(*´ー`)ノ 
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東北きりたん
――変身!
なれーたーずん子
きりたんがそう叫ぶと、弓道場全体がきりたんを中心にしてざわざわとざわめきます。

そして、拍子抜けなほどあっさりと――。
なれーたーずん子
――ぽんっ。
東北きりたん
――……あれ? 
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漆黒のめたん(四国めたん)
!?
ずんだもん
へ、変身したのだー!?
東北ずん子
ナンデ!?∑(゚◇゚ノ)ノ きりたんナンデ!?
九州そら
『おおお、確かにガシャーン! って感じの砲門です~。
 内部にものすごいエネルギー反応を感じますよ~♪』
ずんだもん
すす、すごいのだ! その大砲、ちょっと撃ってみてほしいのだ! 
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東北ずん子
いやいやいやー(¬_,¬)、まさかそう簡単に発射まで……。
東北きりたん
――じゃあ、何もなさそうなあそこに向かって撃ってみますね。
東北ずん子
撃てるの!?∑(゚д゚;)
東北きりたん
――ほっ!(ズガゴオオオォォオオォォォンン……ンン 
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漆黒のめたん(四国めたん)
…………。
ずんだもん
…………。
なれーたーずん子
凄まじい轟音が響き、ずん子たちの聴覚は一瞬だけなくなります。
次の瞬間、50メートルほど先にある地面がまるっと――抉り取られました。
東北ずん子
う、撃てたー!?∑(゚ω゚ノ)ノ
九州そら
『す、すごいです~♪ これぞまさにロマン砲!』 
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東北ずん子
ナンデ!? 
しかもあれだけのエネルギーを使ったのに変身解けてない! ナンデ!?((( ;゚Д゚)))
漆黒のめたん(四国めたん)
貴女が『予兆―フラグ―』を立てるからよ……。
ずんだもん
おお?

あれ、なんなのだー?
なれーたーずん子
ずん子たちがきりたんを褒めそやしていると、高い位置で浮いていたずんだもんが何かに気付きました。
九州そら
『あ、本当ですね~♪
 きりたんさまが抉り取った穴の下にぃ、なんか変な物体があるみたいです~』
漆黒のめたん(四国めたん)
なにかしら? まさか、『埋蔵金―プレシャス―』か何かだったりして!
うふふ……、そうしたらお家復興! 今の生活ともおさらば!

そしてわたくしは……って……。
東北きりたん
――……石と、石碑みたいですね。 
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なれーたーずん子
きりたんの言うとおり、穴の底には大きい石が2つ並んでいました。

大きいと言っても、片方はずん子たちと同じくらいの高さがあるのに対して――、
もう片方は、膝までの高さしかないかわりに、でっぷりと丸く太っています。
東北ずん子
なんだろ、これ……(´・ω・`)

背の高い方はほとんど真っ平らだねえ。何か書いてある様子もないし……。
漆黒のめたん(四国めたん)
確かに真っ平らね……。

うわ、でも、ずん子の顔の高さのところに人の顔のくぼみがあるわよ。
不気味! 素晴らしい! 
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東北きりたん
――めたんさん、こういうの好きそうですもんね……。

こっちの太った方の石には、なんか穴がありますね。
あんまり大きくない……、敢えて言えば……えーっと……。
九州そら
『ずんだ餅サイズ、ですかね~……』
ずんだもん
……ちょっとはめてみるのだー。 
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なれーたーずん子
心当たりのありそうな口ぶりで、ずんだもんがふよふよと穴に近づきます。

そして、先ほど食べかけていた「エメラルドずんだ餅(ずん子製)」を取り出すと――むにゅっと、押し込みました。
なれーたーずん子
――すると。
東北ずん子
……へっ!?∑(゚д゚;)

きゅ、急に地面がなくなって……!?
漆黒のめたん(四国めたん)
ちょ、ちょっと! 
このままじゃ落ちるわよ!? というか吸い込まれてるわよ!?
九州そら
『無重力装t……あ、間に合わない♪』
東北きりたん
――ちょっ……。
東北ずん子
きゃああああああああああ!?。・ ゚・。* 。 +゚。・。* ゚ + 。・゚・(ノД`) 
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なれーたーずん子
あっという間の出来事でした。

あれよあれよと言う間に、ずん子たちは足元にできた黒い穴に吸い込まれてしまったのです。
なれーたーずん子
(――400年前、山中――)
東北ずん子
……はっ!? このパターンにも慣れてきたぞ!ヽ(`Д´)ノ
九州そら
『おお~。これが「いつもの過去」ですね~♪
 まーくつーは初めて来ました~♪』 
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漆黒のめたん(四国めたん)
ちょっと、「いつもの」って言うのやめなさいよ。
『非日常感―プレミア感―』が損なわれるじゃない。
なれーたーずん子
山中に突っ伏していたずん子たちが、何事もなかったかのように立ち上がります。
慣れとは恐ろしいものですね。

――もっとも、初めて経験するはずのそらは単純に肝が据わっているだけでしょうが。
ずんだもん
ずん子! これを見るのだ!
東北きりたん
――これは……。さっきまでわたしたちが前にしていた石碑?

いや……、でも、うーん……。
なれーたーずん子
きりたんが言い淀むのも無理はありません。
背の高い物体とでっぷり太った物体は、確かに先ほどまで見ていたものと似通ったシルエットでしたが――どう見ても、その質感が違うのです。

主に、色とぷにぷに感が。
漆黒のめたん(四国めたん)
せ、石碑ならぬ……。
も……餅碑……? 
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東北ずん子
餅碑…………(o'∀'人)(うずうず
なれーたーずん子
そう。餅碑です。どう見ても巨大な餅なのです。
九州そら
『あっ、こっちの太った餅さまの方にはさっきと同じ穴が空いてますよ~♪
 400年後と同じ、ずんだ餅サイズです~♪』
漆黒のめたん(四国めたん)
じゃあ、これが400年かけて『色褪せた―石化した―』ってこと?

なら、もう一度はめこめば元の時代に戻れるわね。
ずん子、ちょっとずんだ餅作ってそこにはめてみなさいよ……って、ずん子?
東北ずん子
……いや! 餅碑ごとずんだ餅にしよう!(≧▽≦)ゞ 
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東北きりたん
――は!?
東北ずん子
こんな大きなお餅、ずんだ餅にしないともったいない!ずんだ餅碑として後世に残るべきだよ!

おいでずんだもん! 「ずんだアr…… 
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なれーたーずん子
そう言って、ずん子が力を発揮しようとした――その瞬間でした。
東北ずん子
……ふべらっ!?。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。 
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漆黒のめたん(四国めたん)
ずん子ー!?
なれーたーずん子
ずん子の全身が強く引っ張られたかと思うと、ぷるぷるでもちもちな食感にくるまれます。

――そう。背の高い方の餅碑が、なんの力を使ったのか、ずん子を思い切り引き寄せたのです。
東北ずん子
もがー! もがー!ヽ(〃∀〃)ノ
九州そら
『ご、ご主ずんさまが餅碑の中に埋まっていきます~!?(涙)
 し、しかも何か若干嬉しそう……(汗)』
ずんだもん
いやいやいやいや!?
このままじゃ窒息するのだ! 急いでずん子を引っ張り出すのだ!!
漆黒のめたん(四国めたん)
ええ!
なれーたーずん子
めたんたちがずん子に駆け寄り、四肢を掴んで餅碑から引き剥がそうとします。

もっとも、肝心のずん子はといえば――。
東北ずん子
(ぜ、全身ほどよくマッサージされて気持ちいい……(〃∀〃)

 ずんだ餅マッサージ……、これ爆発的ヒット間違いなしだよ……!!)
九州そら
『ぴ、ピンチです~!!

 ご主ずんさまの意識が朦朧とし始めてます~!!』 
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漆黒のめたん(四国めたん)
ず、ずん子ー!?
東北きりたん
――……ッ!(ガシッ
ずんだもん
きりたん!? ずん子にしがみついて何をする気なのだー!?
なれーたーずん子
めたんとそらの力を持ってしても、ずん子を引き剥がすことはできません。
そんな中――魔法少女の姿のままのきりたんが、何かを決心したかのようにずん子の身体にしがみついたのです。
東北きりたん
――みなさん! わたしに任せてください!
東北きりたん
――……四連きりたん砲、ロケットモード! 
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ずんだもん
ロケットモード!? 
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なれーたーずん子
予想外の単語を耳にしたずんだもんが、思わずそれを復唱してしまいます。

しかし、セミのようにずん子に引っ付き、4つの砲口を地面に向けて構えるきりたんの姿は、確かに――大空へと、飛んでいけそうな感じでした。
東北きりたん
――みなさんもずんねえさまにしがみついてください! このまま元の時間軸へ戻ります!
東北ずん子
もがー! もがー!(ノ▽〃)
東北きりたん
――3……2……1……点火!!(ゴゴゴゴゴゴゴ
漆黒のめたん(四国めたん)
きゃっ!?
九州そら
『……うひゃあ! 身体が浮き上がって……!』
なれーたーずん子
きりたんの砲口が唸りを上げます。
味噌の香りと共に撃ち出された高濃度のエネルギーが地面を強く叩き、彼女らの華奢な身体を、天へと向けて打ち上げたのです。
東北ずん子
……ぷはぁっ!?ヽ(〃∀〃)ノ 
あ! 息ができる!
漆黒のめたん(四国めたん)
(自分ごとロケットになる魔法少女、初めて見た……) 
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九州そら
『すごい! すごいですきりたんさま!
 上空にタイムホールが出現いたしました~!!』
なれーたーずん子
山頂付近から打ち上がった「きりたんロケット」は、400年前の空に確かな軌跡を残し――全員を連れて、元の時代へと帰還したのでした。
なれーたーずん子
(――弓道場そば・石碑の前――)
東北ずん子
ふわあ……(〃ω〃) 意識ごと持って行かれるところだったよー。
きりたん、ありがとう!
東北きりたん
――どういたしましt……あっ(ポンッ 
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なれーたーずん子
力を使い切ったのか、きりたんの変身が解けてしまいました。

慣れない気合を発揮したこともあり、彼女の目はいつにも増して眠そうです。
東北ずん子
お疲れさま、きりたん。
あとで、さっき思い付いたずんだ餅マッサージしてあげるからね!(≧▽≦)ゞ
九州そら
『しかしぉ、なんだったんでしょうねぇ、この石碑。
 こんなものが弓道場の脇に埋まっていたなんてぇ、まーくつーですら気付きませんでしたよ~♪』
ずんだもん
はぁ……、結局またエメラルドずんだ餅食べ損ねたのだー。
漆黒のめたん(四国めたん)
それは自業自得じゃない……。

なんにせよ、この弓道場にはまだまだ『秘密―ミステリー―』が隠されてるみたいね!
ワクワクしてきたわ!
九州そら
『それにぃ、今回は解けた謎も1つありますしね~♪』(チラッ
漆黒のめたん(四国めたん)
ええ。そうね!(チラッ
東北ずん子
……な、なんでみんな私を見るの?( ゚ω゚;)
ずんだもん
…………あれを見るのだー。
なれーたーずん子
スッと、ずんだもんが背の高い方の石碑(元餅碑)を指差します。

顔の高さのところだけくぼんでいて、あとの部分は「真っ平ら」な石碑を。
漆黒のめたん(四国めたん)
……そう。そっちの石碑の不気味な人の顔――。

ずばり! その正体は!
九州そら
『――ご主ずんさまが埋まった跡、ってことですね~♪』 
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東北ずん子
えっ……!?( ゚ω゚;)
東北ずん子
ウソ……。

私の胸、平らすぎ……?・゚・(*ノДノ)・゚・ 
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なれーたーずん子
――その後、夜にこっそりと石碑を訪れたずん子が胸の部分に凹凸をつけようとして、文化財保存を心がけるうさぎたち巫女のお叱りを受けますが――

――それはまた、別のお話。
なれーたーずん子
――おわり――
(東北ずん子小説新編はSS執筆支援サイト『アイノベ』(http://inove.jp/)を中心に更新しております
なれーたーずん子
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