のぞき窓から・・・
今回はかなり長いです。
この研修センター、今も普通に使われています。
この研修センター、今も普通に使われています。
おっすおっす。
あらこんばんは。
・・・言わないんだ。
言いたくない。
言えよ。
うわぁ!
出たぁ!
出たぁ!
うるさいよ。
人を幽霊みたいに言いやがって。
お前がアレを言わなきゃ始まらないだろ?
ホレ、さっさと言え。
人を幽霊みたいに言いやがって。
お前がアレを言わなきゃ始まらないだろ?
ホレ、さっさと言え。
・・・。
どうしたのっ!
緑色の顔してっ!
どうしたのっ!
緑色の顔してっ!
い、いや、緑色なのは前からだから。
・・・ヤケクソだな。
・・・ヤケクソだな。
・・・。
ところで、今日はこれといってネタがある訳じゃ無いんだけど。
それはちょうど良かったわ。
前から気になってた事があるんだけど。
前から気になってた事があるんだけど。
何だよ?
アンタって、幽霊とか見た事あるの?
んー、そうだな。
「見た」と言い切るしか無い体験なら2回。
「見た」と言い切るしか無い体験なら2回。
何よ、その微妙な言い方?
いや、「アレは幽霊・・・だったかも知れない」ってな体験なら、誰だってあるもんだろ。
逆にそれを幽霊と認識していないだけで、実はバッチリ見てました、ってのもあるだろうし。
そういう意味で、絶対見た、ってのが2回。
逆にそれを幽霊と認識していないだけで、実はバッチリ見てました、ってのもあるだろうし。
そういう意味で、絶対見た、ってのが2回。
なるほど。
んじゃ、今日はその最初の体験を話すか。
よし任せた。
あれは今から20年以上前、まだ就職してそう経ってない頃。
うん。
会社の新入社員研修で、3週間程近畿某県の山中にある研修センターに放り込まれた時の話。
今は新興住宅地の浸食で研修センターの周囲も民家で埋め尽くされた状態になってるけど、当時はちょっと大きなバス停がポツンとあるだけの、正真正銘の陸の孤島だったんだ。
大雑把に言うと宿舎付きの学校、って感じの施設で、その宿舎がバカでかい建物だった。
今は新興住宅地の浸食で研修センターの周囲も民家で埋め尽くされた状態になってるけど、当時はちょっと大きなバス停がポツンとあるだけの、正真正銘の陸の孤島だったんだ。
大雑把に言うと宿舎付きの学校、って感じの施設で、その宿舎がバカでかい建物だった。
どの位?
5階建てで建物の端から端まで200メートルは優にあったな。
真ん中に一本通路が通ってて、その両側にズラリと4人部屋が並んでる。
で、建物の両端にトイレがあって、階段も両端、って感じ。
真ん中に一本通路が通ってて、その両側にズラリと4人部屋が並んでる。
で、建物の両端にトイレがあって、階段も両端、って感じ。
ふぅん、確かに宿舎としちゃ大きいね。
でな。
まぁ、当時勤めてたその会社ってのがやたら大きな会社でな。
まぁ、当時勤めてたその会社ってのがやたら大きな会社でな。
自慢?
違うよ。
まぁアレだ、近畿二府四県からその研修センターに集められた研修生の人数が300人。
中には和歌山の最南端から来た、とか、兵庫と鳥取の県境から来た、とか、なんか聞いてるだけで可哀想になる位遠くから来てる奴も居た。
まぁアレだ、近畿二府四県からその研修センターに集められた研修生の人数が300人。
中には和歌山の最南端から来た、とか、兵庫と鳥取の県境から来た、とか、なんか聞いてるだけで可哀想になる位遠くから来てる奴も居た。
うわー、大変ねぇ。
でな、最初の週末。
当時、既に週休2日だったから、土日は研修が休みだったんだ。
で、金曜の夜から外泊しても良かったんだな。
ただし、日曜の午後9時までに戻らきゃいけなかった。
当時、既に週休2日だったから、土日は研修が休みだったんだ。
で、金曜の夜から外泊しても良かったんだな。
ただし、日曜の午後9時までに戻らきゃいけなかった。
それで?
まぁ、俺は一人暮らしだったからいちいち大阪まで戻るのが微妙に面倒だと思って、外泊申請をしなかった。
他にも、さっき言ったような遠くから来てる連中も、帰るだけで1日仕事なもんだから帰るのが面倒、と言うより不可能、ってんで残る事にしたんだ。
でな、他の連中は金曜の夜にはほぼ半分が出て行って、残りも土曜日の午前中には出て行っちまった。
残ったのは俺を入れて4人。
・・・あ、ごめん、説明が足りないな。
40人で一つのクラスになってたんだけど、その中の4人、ね。
他にも、さっき言ったような遠くから来てる連中も、帰るだけで1日仕事なもんだから帰るのが面倒、と言うより不可能、ってんで残る事にしたんだ。
でな、他の連中は金曜の夜にはほぼ半分が出て行って、残りも土曜日の午前中には出て行っちまった。
残ったのは俺を入れて4人。
・・・あ、ごめん、説明が足りないな。
40人で一つのクラスになってたんだけど、その中の4人、ね。
うん。
で、たまたまそのデカい宿舎の一番端の部屋の連中が全員外泊する事になったから、その部屋を借りる事にしたんだ。
外に行くにも風呂に行くにもその部屋が一番近いし、何よりトイレはほぼ目の前。
で、土曜日は夕食を街に出て済ませて、門限の9時前に研修センターに戻った。
・・・まぁ、静かなもんだったよ。
外に行くにも風呂に行くにもその部屋が一番近いし、何よりトイレはほぼ目の前。
で、土曜日は夕食を街に出て済ませて、門限の9時前に研修センターに戻った。
・・・まぁ、静かなもんだったよ。
どうして?
本当にだーれも居ない。
どういう訳か、他のクラスの連中もほぼ全員が外泊しちまってるらしくてな、その階、まぁ2階だったんだけど、冗談抜きに俺達しか居ないんじゃないか? って位静だった。
どういう訳か、他のクラスの連中もほぼ全員が外泊しちまってるらしくてな、その階、まぁ2階だったんだけど、冗談抜きに俺達しか居ないんじゃないか? って位静だった。
なんでまた?
理由は後で話す。
とにかく、俺達4人は「まぁ、少々騒いでも大丈夫だよな、これ」ってそれを喜んでた。
とにかく、俺達4人は「まぁ、少々騒いでも大丈夫だよな、これ」ってそれを喜んでた。
うん。
で、だ。
とりえあずやる事がある訳でも無いから、ってんで、バカ話をしながらポーカーをやってたんだ。
とりえあずやる事がある訳でも無いから、ってんで、バカ話をしながらポーカーをやってたんだ。
1点いくらで?
いや、一勝負で100円づつ出して、一番に上がった奴がって何を言わせるんだ!
か、かかか賭けポーカーなんかやってへんわ!
か、かかか賭けポーカーなんかやってへんわ!
・・・大阪弁になってるわよ?
・・・あ。
コホン。
まぁとにかく、どんどん時間だけが過ぎて行った訳だ。
コホン。
まぁとにかく、どんどん時間だけが過ぎて行った訳だ。
・・・、うん。
で、時計の針が丁度午前零時を指したその瞬間!
見てたの?
たまたま、だけどね。
・・・まぁとにかく!
ドアの向こう、廊下から何か妙な音が聞こえ出した。
・・・まぁとにかく!
ドアの向こう、廊下から何か妙な音が聞こえ出した。
どんな音?
パタパタパタッ!
って感じで、何て言うかな、安物のスリッパでタイル張りの廊下を全力疾走するような音。
それが、どんどん迫って来るんだ。
って感じで、何て言うかな、安物のスリッパでタイル張りの廊下を全力疾走するような音。
それが、どんどん迫って来るんだ。
迫って来る?
そう。
最初は遠くでパタパタ鳴ってたのがだんだん大きくなってくる。
思わず4人で顔を見合わせたと。
「誰だ?」って。
最初は遠くでパタパタ鳴ってたのがだんだん大きくなってくる。
思わず4人で顔を見合わせたと。
「誰だ?」って。
ああ、そうか。
ほぼ誰も居ないんだよね。
ほぼ誰も居ないんだよね。
うん。
で、ホラ、部屋の斜め向かいがトイレだろ?
だから、「俺達が知らない誰かが、トイレに行きたくて走ってるんだろ」って思った頃には足音は パ タ パ タ パ タ ッ ! って大音響になってた。
・・・が。
で、ホラ、部屋の斜め向かいがトイレだろ?
だから、「俺達が知らない誰かが、トイレに行きたくて走ってるんだろ」って思った頃には足音は パ タ パ タ パ タ ッ ! って大音響になってた。
・・・が。
何?
突然ピタッと鳴りやんだ。
「ほらやっぱり、トイレに駆け込んだんだよ」
ってみんなで笑おうとした瞬間、また、 パ タ パ タ パ タ ッ ! って鳴り出した。
「ほらやっぱり、トイレに駆け込んだんだよ」
ってみんなで笑おうとした瞬間、また、 パ タ パ タ パ タ ッ ! って鳴り出した。
それってつまり・・・?
そう。
トイレに入らず、そのまま引き返して戻って行っちまったんだな。
トイレに入らず、そのまま引き返して戻って行っちまったんだな。
何それ?
俺達もそう思ったよ。
「・・・引き返したぞ?」
「トイレじゃ無かったのかよ?」
「て言うか誰だよ?」
「上の階に居る奴じゃないの?」
「ならなんで2階に?」
とか言ってる間に、どんどん足音は遠ざかっていく。
で、もう聞こえるか聞こえないか位になったと思ったら、また迫って来た。
「・・・引き返したぞ?」
「トイレじゃ無かったのかよ?」
「て言うか誰だよ?」
「上の階に居る奴じゃないの?」
「ならなんで2階に?」
とか言ってる間に、どんどん足音は遠ざかっていく。
で、もう聞こえるか聞こえないか位になったと思ったら、また迫って来た。
で、またトイレの直前で引き返した。
なんて言うんじゃないでしょうね?
なんて言うんじゃないでしょうね?
正解。
正解かよ!
流石に全員顔を見合わせたよ。
「なんだこれ?」
「よそのクラスで残ってる奴が居て、イタズラしてるんじゃないのか?」
「いや、知り合いとか居ないよ?」
なんて会話をしていると、また足音が近付いて来た。
「なんだこれ?」
「よそのクラスで残ってる奴が居て、イタズラしてるんじゃないのか?」
「いや、知り合いとか居ないよ?」
なんて会話をしていると、また足音が近付いて来た。
3回目、になるのかな?
うん。
でも、今度は違った。
パ タ パ タ パ タ パ タ パ タ ッ !
って、止まったっきり動かなくなった。
でも、今度は違った。
パ タ パ タ パ タ パ タ パ タ ッ !
って、止まったっきり動かなくなった。
止まったんだ?
そう。
「おい・・・、止まったぞ?」
「今度こそトイレに入ったんじゃねぇの?」
「いや、本当にトイレに行きたいんなら最初に行ってるだろ?」
「・・・と、いう事は・・・」
で、4人で一斉に廊下へと続くドアを見た。
「おい・・・、止まったぞ?」
「今度こそトイレに入ったんじゃねぇの?」
「いや、本当にトイレに行きたいんなら最初に行ってるだろ?」
「・・・と、いう事は・・・」
で、4人で一斉に廊下へと続くドアを見た。
うん。
そのドアは金属製の引き戸になっててな、研修施設だけあって、上部に廊下から室内を点検出来る小さい窓が付いてるんだ。
その窓、ドア付近の電燈を消していたから、廊下の明かりが漏れて来て明るくなっている筈なんだ。
なのに、それが真っ暗になってる。
でも、よく見たら・・・。
その窓、ドア付近の電燈を消していたから、廊下の明かりが漏れて来て明るくなっている筈なんだ。
なのに、それが真っ暗になってる。
でも、よく見たら・・・。
よく、見たら?
誰かがその窓から室内を覗き込んでいた。
明らかにニタァーって感じの凄いいやらしい、別な見方をすれば薄気味悪い笑みを浮かべてな。
明らかにニタァーって感じの凄いいやらしい、別な見方をすれば薄気味悪い笑みを浮かべてな。
うわぁ、キモい!
で、部屋に居た4人のうちの1人が、まぁ気の短い奴でな。
「このボケが・・・」
とか言ったと思ったら止める暇も無くドアに向かってダーッって駆け出して、引き戸をガラガラガラッって全力で開け放ったんだ。
で、「このボケ何をバタバタ走りまわってるんだうるせーんだよ!」って叫ぼうとした、と本人は後で言ってたんだが、最初の「このボ・・・・ケ?」って、最後まで言うどころか最初の所で止まってしまった。
「このボケが・・・」
とか言ったと思ったら止める暇も無くドアに向かってダーッって駆け出して、引き戸をガラガラガラッって全力で開け放ったんだ。
で、「このボケ何をバタバタ走りまわってるんだうるせーんだよ!」って叫ぼうとした、と本人は後で言ってたんだが、最初の「このボ・・・・ケ?」って、最後まで言うどころか最初の所で止まってしまった。
どうして?
誰も居なかったんだ。
え?
部屋の中、覗いてたんでしょ?
部屋の中、覗いてたんでしょ?
ああ、確かに覗いてた。
それは4人とも見てる。
短気な奴がドアを開けようとする直前まで、間違いなくそいつはドアの前に居た、筈だ。
でも、ドアを開けるまでのほんの1秒か2秒のうちに、居なくなった事になる。
それは4人とも見てる。
短気な奴がドアを開けようとする直前まで、間違いなくそいつはドアの前に居た、筈だ。
でも、ドアを開けるまでのほんの1秒か2秒のうちに、居なくなった事になる。
えっと、確か端っこの部屋で、トイレと階段が近かったんだよね?
トイレに逃げ込んだとか、階段で違う階に逃げたとか・・・。
トイレに逃げ込んだとか、階段で違う階に逃げたとか・・・。
もちろんすぐに探した。
違う階に逃げたとしたら、足音で絶対に判る。
トイレは部屋のドアから見える位置にあるから、逃げ込んだとしてもコッソリ出て行くのは不可能。
ついでに向かいの部屋やその隣の部屋、俺達の部屋の隣も調べたけど、誰も居なかった。
違う階に逃げたとしたら、足音で絶対に判る。
トイレは部屋のドアから見える位置にあるから、逃げ込んだとしてもコッソリ出て行くのは不可能。
ついでに向かいの部屋やその隣の部屋、俺達の部屋の隣も調べたけど、誰も居なかった。
・・・何それ?
そこで1人がポツリ、と言ったんだ。
「本当に人間か、アイツ・・・?」って。
「本当に人間か、アイツ・・・?」って。
・・・。
そこで初めて全員怖くなった。
その可能性に気が付いてしまったんだな。
「とりあえず・・・、寝るか?」
「そうだな、明日は街に出ようぜ」
「そうしようそうしようさっさとねようさっさとねよう」
って、もう全員恐慌状態。
バタバタとベッドに逃げ込んだ。
その可能性に気が付いてしまったんだな。
「とりあえず・・・、寝るか?」
「そうだな、明日は街に出ようぜ」
「そうしようそうしようさっさとねようさっさとねよう」
って、もう全員恐慌状態。
バタバタとベッドに逃げ込んだ。
・・・それで?
その前に、部屋の構造を説明しとく必要がある。
廊下から見て長方形になってて、室内に入ると左右の壁に沿ってカーテン付きのベッドが2つづつある。
その奥に壁に向かう形で2つづつ学習机、その学習机の間に小さいテーブルがある。
そんな感じ。
一応、覚えておいて。
廊下から見て長方形になってて、室内に入ると左右の壁に沿ってカーテン付きのベッドが2つづつある。
その奥に壁に向かう形で2つづつ学習机、その学習机の間に小さいテーブルがある。
そんな感じ。
一応、覚えておいて。
うん。
それで?
それで?
今も言ったように、各ベッドにはカーテンが付いてて、コレを閉めていれば一応外からは見えないようになる。
最低限のプライバシーを守る為のモノだな。
4人ともさっさとベッドに入るとカーテンを閉めてしまった。
もう、誰も何も言わない。
怖い位の静寂に包まれて、さっきの足音の事とか部屋を覗いてた目とかを思い出してしまうと、もう眠れたもんじゃない。
最低限のプライバシーを守る為のモノだな。
4人ともさっさとベッドに入るとカーテンを閉めてしまった。
もう、誰も何も言わない。
怖い位の静寂に包まれて、さっきの足音の事とか部屋を覗いてた目とかを思い出してしまうと、もう眠れたもんじゃない。
・・・。
どの位時間が過ぎたかは判らない。
・・・足音が、聞こえ出した。
・・・足音が、聞こえ出した。
また、パタパタパタッ、って?
違う。
パタッ、パタッ、パタッ、って、わざと足音を鳴らしながらゆっくり歩いてるんだ。
それも、さっきより大きな音で。
パタッ、パタッ、パタッ、って、わざと足音を鳴らしながらゆっくり歩いてるんだ。
それも、さっきより大きな音で。
うわぁ・・・。
で、しばらくして気が付いた。
その足音、外で鳴ってるんじゃ無い、部屋の内側で鳴ってるんだ。
その足音、外で鳴ってるんじゃ無い、部屋の内側で鳴ってるんだ。
・・・入って、来たの?
そう。
でも、人の気配なんて全く感じない。
しかも、足音を聞いた限りじゃぁ部屋の短い廊下を往復しているらしいんだけど、明らかにテーブルを素通りしてるとしか思えない。
「うわー、勘弁してくれ、出て行ってくれよぉー」って祈ったところで何も変わらない。
他の連中は眠ってしまったのか、誰も何も言わない。
でも、人の気配なんて全く感じない。
しかも、足音を聞いた限りじゃぁ部屋の短い廊下を往復しているらしいんだけど、明らかにテーブルを素通りしてるとしか思えない。
「うわー、勘弁してくれ、出て行ってくれよぉー」って祈ったところで何も変わらない。
他の連中は眠ってしまったのか、誰も何も言わない。
ひえぇ・・・。
結局、眠ったという自覚は欠片も無いけど、気が付いたら部屋の中が薄明るくなってた。
もう足音も聞こえない。
思い切ってカーテンをバッ、と開けたら、何もない普通の室内がそこに見えるだけ。
「良かったぁ~」
って思わず声を出したら、他のベッドのカーテンがほぼ一斉に開いて、残りの3人が顔を出した。
「何だったんだよアレは?」
「シャレにならんぞオイ」
・・・全員、俺と同じように息を殺してジッと我慢してたんだな。
もう足音も聞こえない。
思い切ってカーテンをバッ、と開けたら、何もない普通の室内がそこに見えるだけ。
「良かったぁ~」
って思わず声を出したら、他のベッドのカーテンがほぼ一斉に開いて、残りの3人が顔を出した。
「何だったんだよアレは?」
「シャレにならんぞオイ」
・・・全員、俺と同じように息を殺してジッと我慢してたんだな。
で、その後はどうなったの?
どうなったもこうなったも無いよ、そんなもん。
とりあえず朝食まで寝なおして、それから4人で研修センターを飛び出した。
で、門限ギリギリまで戻らなかった。
とりあえず朝食まで寝なおして、それから4人で研修センターを飛び出した。
で、門限ギリギリまで戻らなかった。
・・・。
もちろん、その次の土曜日は4人とも街に出てホテルに泊まったよ。
絶対に残りたくなかったからね。
絶対に残りたくなかったからね。
そりゃそうよねぇ・・・。
でな・・・。
その『出た』日の夜、外泊してた連中が戻って来て開口一番に質問して来たのが
「夕べ、大丈夫だった? なんか出なかった?」
なんだよ。
その『出た』日の夜、外泊してた連中が戻って来て開口一番に質問して来たのが
「夕べ、大丈夫だった? なんか出なかった?」
なんだよ。
え?
なんでもそいつら、職場の先輩から
「あそこ、土曜の晩は絶対に『出る』から、家に帰れ。無理ならホテルにでも泊まれ」
って言われてて、「そんな馬鹿な」と思いはしたけどまぁ先輩の言う事だから、って、それで自宅に帰ったらしいんだ。
「あそこ、土曜の晩は絶対に『出る』から、家に帰れ。無理ならホテルにでも泊まれ」
って言われてて、「そんな馬鹿な」と思いはしたけどまぁ先輩の言う事だから、って、それで自宅に帰ったらしいんだ。
・・・それだけ有名だった、て事ね、その幽霊。
ああ。
それから10年位過ぎてな、また、その研修センターに行く事になったんだよ。
で、行ってみたら驚いた。
それから10年位過ぎてな、また、その研修センターに行く事になったんだよ。
で、行ってみたら驚いた。
何が?
宿舎の廊下、ちょっと厚めの絨毯が敷いてあった。
足音が出ないようにしたんだな。
足音が出ないようにしたんだな。
・・・それはつまり、研修センター側も幽霊の存在を認めている、って事になるわよね。
さぁ、どうだか・・・。
・・・。
これが、幽霊を見た話の一つめ。
ちょっと長くなったからもう一つの話は別の機会にするよ。
ちょっと長くなったからもう一つの話は別の機会にするよ。
・・・でさ。
ん、何?
さっきのポーカーの話だけど、最終的にどの位負けたの?
おいおい、勝手に負けたとか言うなよ。
なんだかんだでほぼ毎晩やってたけど、まぁ、最終日に清算したら2万え・・・ってなにを言わせるんだ!
か、かかか賭けポーカーなんかややややってへんっちゅうねん!
なんだかんだでほぼ毎晩やってたけど、まぁ、最終日に清算したら2万え・・・ってなにを言わせるんだ!
か、かかか賭けポーカーなんかややややってへんっちゅうねん!
・・・大阪弁になってるわよ?
・・・あ。