くれないの空 第2回
第2回です。
逃げる女と逃がす男。
男女の運命は再び交わるのであろうか?
互いの魂の呼応や、いかに……。
男女の運命は再び交わるのであろうか?
互いの魂の呼応や、いかに……。
はぁっ、はぁっ、どうして、街に、誰もいないの?
「黒王」に「くれない」の相手をさせ、私は悠々と追わせてもらう。
ふふふふっ。
ふふふふっ。
夕暮れ時で、私みたいな学校帰りや会社帰りのひとがいつもなら……!
ひとに助けを請おうとしても無駄だよ。
君は未だ私の結界の中にいるからね。
人々は無意識のままに私たちを避け、遠ざかるように行動する。
君は未だ私の結界の中にいるからね。
人々は無意識のままに私たちを避け、遠ざかるように行動する。
はあっ! はあっ!
思う存分逃げたかな?
では君を打ち貫いてやろう。
では君を打ち貫いてやろう。
き、筋肉が痙攣して……動けない!
嘆く必要はない。
むしろ君は私に感謝するだろう。なぜなら……。
むしろ君は私に感謝するだろう。なぜなら……。
!
ひゃっ!
ぬっ! 「黒王」が!
どうやら間に合ったか。
……。
「黒王」の傷……ふむ。
よくやった。元の自分の世界で休むがいい。
よくやった。元の自分の世界で休むがいい。
く……! 「吸血鬼」めが!
あの怪物が消えた……?
無事か?
は、はい。
「黒王」でもろくな時間稼ぎにもならんか。
さすが「くれない」。
我らの手から1000年以上逃げ延びているだけはある。
さすが「くれない」。
我らの手から1000年以上逃げ延びているだけはある。
盛り過ぎだ。
僕は200年程度しか生きていない。
僕は200年程度しか生きていない。
ひとの血をすする、貴様のような悪鬼が「生きる」などと言うな!
生への冒涜だ!
生への冒涜だ!
……その通りだな。
あ、あの……。
巻き込んで、すまなかった。
い、いえ、これは偶然の事故みたいなものだと思うし……。
違うね!
え?
私の結界は、普通の人間には絶対に通り抜けることなど不可能!
ではなぜ、お前にそれが出来た?
ではなぜ、お前にそれが出来た?
僕が呼び寄せたから……だろうな。
え?!
そう。お前は魅入られた。吸血鬼のエサとしてな。
大方、危地を脱するためのエネルギーにでもするためだろう。
大方、危地を脱するためのエネルギーにでもするためだろう。
……。
そ、そんな!
なぜ私がお前を殺そうとするか教えよう。
吸血鬼に魅入られ、お前は「穢れた」のだ!
エサとして「印」が刻まれた、あとは喰われるだけの存在となったからよ!
吸血鬼に魅入られ、お前は「穢れた」のだ!
エサとして「印」が刻まれた、あとは喰われるだけの存在となったからよ!
え……? え、ええ……?!
こいつがお前を守るのは、なんてことはない。
自分の食事が大事というだけのこと。
自分の食事が大事というだけのこと。
わ、私は……?!
……すまない。
!
そ、そんな、本当に……?!
そ、そんな、本当に……?!
我らの手で清められない限り、死してなお吸血鬼に利用される傀儡と成り果てるぞ。
……!
……吸血鬼ってのは、そういう救いようのない存在なんだ。
まさに!
お前らの魂など煉獄にも行けやしない。
お前らの魂など煉獄にも行けやしない。
わかってる。
けど、僕は「死」など選ばない。
選んでたまるか!
けど、僕は「死」など選ばない。
選んでたまるか!
お前に選択権を与えた覚えはない。
ぐうぅ!
「純白」。
ずいぶんとのんびり屋さんになったものね?
ずいぶんとのんびり屋さんになったものね?
ひとが?!
お姉さま! 助けに来てくださったのですね!
気丈なあなたが助けを求める相手……。
なるほど。「くれない」か。納得だよ。
あと、「お勤め」の時は「萌黄」と呼びなさい。
なるほど。「くれない」か。納得だよ。
あと、「お勤め」の時は「萌黄」と呼びなさい。
はい! 「萌黄」。
他のお姉さま方は?
他のお姉さま方は?
「真紅」も「新緑」もまもなく到着するはず。
今度こそ「くれない」を滅するために万全を期す。
今度こそ「くれない」を滅するために万全を期す。
「花畑の四姉妹」……日本に揃っていたのか。
私たちを知ってるのね。
お仲間の敵討には絶好のチャンスじゃなくて?
お仲間の敵討には絶好のチャンスじゃなくて?
そういうことには興味がない。
同族への仲間意識もないとはさすがのエゴイストね。
君。
ひっ!
このままでは僕らは揃って滅ぼされてしまう。
どうする?
どうする?
ど、どうって……?
生き続けたいか、君は。
僕によって穢された命を。
僕によって穢された命を。
そ、それは……!
続く。