突撃・キアンちゃん
キアンちゃんを活躍させたかった。それだけです。
どう、トァン。これが私たち3人で集団自殺するために使う『食べ物の栄養をシカトしてくれる薬』!
なるほど、これがあれば、いくらご飯を食べても栄養にならない訳ね。キアンも見てみなよ。
頑張ってミァハが作ってくれたのは嬉しいけど・・・。うーん、これで自殺するつもりなの?
そうだけど・・・。何か問題ありそう?
そりゃあるよ。これ食べてると、絶食状態になって栄養失調で死ぬんでしょ。つまりハングリーでないハンガーストライキな訳よね。まあ社会への抵抗を示そうって言うんだから古式ゆかしいハンガーストライキに訴え出るのはミァハらしいけど。
(キアン、急に饒舌になったわね)
当然、やせ細る訳よね。栄養を無視するだけだから水分は取れちゃうわけだし、結構長期間にわたってガリガリに痩せていく姿を周囲に見せつけることになる。水分が取れる状態での餓死って、2〜3ヶ月かかるのよ!
う、うん。
その間、周囲の大人達、特に親たちが私たちを放っておく訳ないでしょ!!
確かに、言われてみれば。
でも、ミァハは、そうやって長期間ガリガリに痩せこけていっても、親たちにバレないと思ったのよね!
こういうこと言うのは良くないかもしれないけど、ミァハ、親との関係に距離感あるでしょ!
こういうこと言うのは良くないかもしれないけど、ミァハ、親との関係に距離感あるでしょ!
・・・
前々から、『あること』に疑いを抱いていたんだけど、やはりそうなのかしらね。
ミァハのその金髪! その東アジア離れした顔立ち! そして親との微妙な距離感!
ミァハ、あなた、『戦災孤児の受け入れキャンペーン』で日本に来た戦争孤児ね!
ミァハのその金髪! その東アジア離れした顔立ち! そして親との微妙な距離感!
ミァハ、あなた、『戦災孤児の受け入れキャンペーン』で日本に来た戦争孤児ね!
ちょ、キアン、何を言い出すのよ。穏やかじゃないわね。
いいの、本当のことだから。
ごめんね。こんなこと言わない方が良いかもって思ってたんだけど、流石に自殺するなんて話になってくるなら、一度ハッキリさせておきたくて。
そうね。最初から話すね。わたしは『意識のない』民族の一員・・・。
こうして、自らの来歴を明かしたミァハは、トァン、キアンと共に社会を受け入れ、強く逞しく生きていくのだった。【完】