ギャグ

ノア「テラアークが逃げた」

ノアとヴィヴィアンがお話しするだけ。

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すまない、私は彼らの王を見くびっていたようだ。
ト書き
理想郷からほど近い湖畔、
向き合った竜王とヴィヴィアン。
この子達を、連れて来てくれてありがとう。
ト書き
傷つき、倒れた十二人の聖銃士。
きっと、あなた達の声は届くよ、
だから、今は少しだけお休み。
ト書き
彼女は、その体に似つかわしくない、
一本の大剣を握り締めていた。
あなたなら、わかるよね、
私を神へ抗うあの塔へ連れて行きなさい。
ト書き
湖妖精ヴィヴィアンは聖剣型ドライバを手に、
竜王と二人、とある塔を目指す。
ト書き
―――――はずだったのだが。
一ついいか?
…何か問題でもあるの?
問題があるんだ。
問題あるのね…一体どんな?
いないんだ。
? いない? 何が?
………テラ・アークが。
…えっ?テラ・アークが?
…いないの!?
いないんだ。
通りで何だか足りないと思った!
目を離すとすぐ逃げる。
逃げるの!?
テラ・アークがいないと私はどうすることもできない。
空を飛ぶことも、荷物を運ぶことも、
お前を乗せて塔に行くこともできないんだ。
待って?じゃあどうやってこの子たちを連れてきたの?
タクシーだ。
タクシー!?
常界は便利だな。
道路脇で手を挙げると車が来てくれるから。
タクシーで12人も運んできたの!?
三台ほど呼んだ。
三台も呼んだ!
竜王が!常界で!タクシーを三台も!
あなた竜王って自覚あるの…?
フフフ、すごいだろう。
人間には精々1台呼ぶのが限界だろうな!
(電話すれば何台でも手配できるけどね…)
とにかくタクシーで来たのだ。
う、うん。わかった。それはわかったわ。
塔までタクシーで行ってもいいが、
ここからはかなり距離がある…料金もすごいことになる。
そ、そうね。
だから、何としてもテラ・アークを探さなければならない。
あ、そういえば私、妖精だから飛べるよ?
だが道は知らないだろう?
…うん。知らない。
道案内してくれれば、行けるけど…
すまない、私にも道がわからない。
分からないの!?
テラ・アークにカーナビがついているんだ、
それで行こうと思って…
カーナビついてるの!?
「カー」ではないな。ドラゴンだな。
「ドラゴンナビ」が正しいな。
そんなことはいいよ!
機械竜にはすべて「ドラナビ」がついてる。
略した!!
何にせよテラ・アークがいないと八方塞がりなのだ。
八方どころか十六方ぐらい塞がってるね。
だから私はテラ・アークを探さなければならない。
ええと、どこでテラ・アークを逃がしてしまったの?
まず、聖なる扉の前で揉め事が起こったから、
巻き込まれたら冗談じゃないということで離脱したんだ。
うん。その時はテラ・アークがいたの?
いたな。一緒に離脱したし。
それで?
次に、手負いの円卓の騎士たちを拾っていこうと。
うん。
騎士たちをテラ・アークの背中に乗せようとしたときだ。
その時に、逃げたのね。
老紳士を二人乗せようとしたら嫌がってな。
(ああ、パロミデスとガレスね…)
思えばテラ・アークはいつもそうだった。
男性を乗せようとすると嫌がるんだ。
女性だと喜んで乗せる。
やだ、なんかちょっとスケベみたいじゃない…
だが老紳士が一番傷がひどくてな。
一刻も早くお前の所に連れて行かなければと思ったんだ。
(いや一番重症なのランスロットだと思うんだけどな、私)
テラ・アークがイヤイヤするもんだから、怒鳴ったら、逃げた。
なんか叱られた子供みたいね…
名前を呼んでも出てこない。
それは困ったわね…
こちらは急ぎだというのに…
思い当たる場所はないの?
特にない。いつも逃げられているが、
どこに行っているのかはさっぱり…
いつも逃げられてるの!?
この間なんか散歩に行こうとしたときに、
リードを引きちぎって逃げて行ってしまって…
犬!?テラ・アークは犬なの!?
だが安心しろ!ごはんの時間には必ず帰ってくるんだ!
犬だこれ!!!
しかし今は午後14時…夕飯時までかなり時間がある。
テラ・アークってごはん食べるの…?
食べるぞ。
何を食べるの…?
それは秘密だ。
(秘密なんだ…)
どうしたものか…
私には飛んで探してくるぐらいしか出来ないけど…
いいのか?
だって急いでるもの。
すまないな。
じゃあちょっとそこら辺を探してくるわ。
あっ!ちょっと待て!
どうかしたの?
赤いリードをつけてるのがうちのテラ・アークだ!
…ちょっと待って?何匹もいるの?テラ・アークって…
いる。いっぱい。
いっぱいいるの!?
野生のテラ・アークもいる。
機械なのに野生!?
お前でも倒せるかどうかわからないな…
強いの!?期間限定でしか現れない私でも!?
妖精シフトⅢでも!?
…自慢か?
じ、自慢じゃないよ…
とにかく、赤いリードのテラ・アークだ。
わ、わかった。探してくるね。
ト書き
10分後……
いたよー!!赤いリードのテラ・アーク!
遅いぞ!(ムシャムシャ)
(おそ、遅いかなあ?)ごめんごめん…
結構近くにいたよ。私を見るなり
無理やり背中に乗せようとしてきて…
やはり女子が好きみたいだな…(モグモグ)
そうみたいね…
これで安心だ。塔に行けるぞ!(ムシャムシャ)
そうね。さっそく塔に行きましょう。
あと私がとっておいたミスターキングエッグ食べるのやめてね?
戸棚の奥の奥に隠しておいたつもりなんだけど!?
ああ、すまない小腹が空いて…
レベルが3上がって46になったぞ!
(レベルマしてなかったのね…)
よし出発しよう。テラ・アーク!いくぞ!
ト書き
ノアがテラ・アークのリードを引っ張っろうとしたときだ。
…まずいな。
どうかしたの?
テラ・アークが寝た。
………寝たぁ!?!?
お昼寝の時間だ。
ちょっ…お昼寝…!?起こしてよ!
無理だ。14時30分からお昼寝することになってる。
そうプログラムされてる。
何でそんな仕様にしたの!?
分からない。製作者に聞いてくれ。
(誰だろうこれ作ったの…)
一時間くらいで目が覚めるから待ってくれないか?
もう…勘弁してよお…
それまでまったりしようじゃないか。
あなたの口から「まったり」っていう言葉が出るなんて…
このあいだテラ・アークが汚れてきたから、
シャンプーしようと思ってな。
(なんかいきなり語りだした)
シャンプー…?機械なのにシャンプーしていいの?
庭に出てビニールプールに空気をシュコシュコしていた。
そうしたら、察知したようで、テラ・アークが逃げ出したんだ。
あいつはシャンプー嫌いだからな。
犬じゃん!!!!
それ犬だよ!!
かわいいだろう?よく逃げるけど。
かわ、かわいい…?
竜王ともあろうあなたが庭でビニールプールに
空気シュコシュコしてる時点で何かおかしいと思うわ。
「散歩するぞ」って言うと喜びながら尻尾を振るぞ。
犬ね…
ただ尻尾が大きいからな。毎回家が倒壊しそうになる。
室内飼い!?
四畳半だ。
たったの四畳半!?どうやって収まってるの!?
…いや、竜王が四畳半って…?
家がしょっちゅう壊れるものだから、
最近はプレハブ小屋に…
竜王が!プレハブ小屋に!
外で飼ったほうがいいと思うけど!?
外だと通りがかりの人に片っ端からイリスをしてしまうんだ…
危険すぎるわ…
危険だが私の手は絶対に噛まないんだ。
飼い主だからな!
飼い主はちゃんと分かるのね。(すごい笑顔だわ…)
最近芸をひとつ覚えた。利口な子だよ。
利口かしら…?
お手ができるぞ!
もう私、犬か機械竜かよくわからなくなってきたわ。
今までイリスしかできなかったのに!
イリスって芸だったの!?
お手より簡単に教えられたな。
なんかそんな気がしていたわ…
次は「お座り」と「伏せ」と「待て」だな。
おとなしくするの苦手そうに見えるけど…
よくわかったな。
あいつはおとなしくするのが大の苦手だ。
やっぱり…
芸を覚えさせたら、いつか「飼い機械竜コンテスト」に出そうと思ってる。
「飼い機械竜コンテスト」!?
年に一回開催していて、去年はコウガニアが優勝した。
(あの人躾するの上手そうだからなあ…)
そんなイベントやってたんだ…
一昨年はオズも参加していたのだが、
奴でも野生のテラ・アークをうまく躾られなかったようだ。
オズも参加していたの!?
コンテストでビリを取ったことを根に持っているのだろう…
だから裏切ったんじゃないかと私は読んでいる。
絶対違うと思う。
絶対に違うと思うよ。
私のような懐の大きい者でないとテラ・アークは従わないからな。
(あなたにちゃんと従っているように思えないけど…)
ト書き
ここで、テラ・アークが目覚める。
予定より起床が早いな!
ハァ…これで塔に行けるわね…
待たせてすまなかった。出発しよう。
うん…(やっと出発できる…)
ト書き
こうして二人は、ようやく「神へ抗うあの塔」に向け、
出発したのであった…
よい子のみんな!
機械竜を飼うときは書店で本を買うといいぞ!
誰も飼わないよ!!
ト書き
おわり。