LOVE魔王 第5話
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第4話http://inove.jp/ivsid1137第5話http://inove.jp/ivsid1144第6話http://inove.jp/ivsid1145
第7話http://inove.jp/ivsid1160第8話http://inove.jp/ivsid1161第9話http://inove.jp/ivsid1162
第10話http://inove.jp/ivsid1163第11話http://inove.jp/ivsid1166第12話http://inove.jp/ivsid1169
第13話http://inove.jp/ivsid1184第14話http://inove.jp/ivsid1188第15話http://inove.jp/ivsid1189
第16話http://inove.jp/ivsid1190第17話http://inove.jp/ivsid1196第18話http://inove.jp/ivsid1204
第19話http://inove.jp/ivsid1209第20話http://inove.jp/ivsid1211第21話http://inove.jp/ivsid1218
第22話http://inove.jp/ivsid1220第23話http://inove.jp/ivsid1229第24話http://inove.jp/ivsid1235
第25話http://inove.jp/ivsid1237第26話http://inove.jp/ivsid1239第27話http://inove.jp/ivsid1240
最終話 第28話http://inove.jp/ivsid1241
姉妹作:魔王ふたり→http://inove.jp/ivsid958
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じゃあ、私は出かけてくるけどちゃんとお留守番してるのよ?
はーい。
まかせて!
勇者さまのお家は私たちがしっかり守るよ!
勇者さまのお家は私たちがしっかり守るよ!
ははは、頼もしいね。
じゃ、いってくる!
じゃ、いってくる!
ひさしぶりだね、勇者さま。
こんなところで出会うなんてね。
こんなところで出会うなんてね。
そういうあなたは、元勇者の仲間で今は魔王の四天王じゃないか。
くすすっ、君のために魔王城に潜入したがまさか四天王になるなんてね。
まったく未来は予想不可能ってやつだよ。
まったく未来は予想不可能ってやつだよ。
なにか情報でも掴んだの?
そういう君は、これからどうしようってのさ?
いつもと同じ。
魔王を倒すための旅さ。
魔王を倒すための旅さ。
……君、まさか魔王に最終決戦を挑むつもりじゃないだろね?
お見通しか。
そうなるともう、教会で復活も出来ないんだよ?
その代わり、勇者の真の力を発揮できるようになるさ。
私が勝つにはこれしかないだろう。
私が勝つにはこれしかないだろう。
なぜそんなに焦る?
地道にレベルアップしていけばいつかは勝てるようになるはずだ。
地道にレベルアップしていけばいつかは勝てるようになるはずだ。
正直、それで南の魔王に勝てる気がしないんだよね。
アイツはレベルを上げればどうにかなるような存在じゃない。
アイツはレベルを上げればどうにかなるような存在じゃない。
勇者らしからぬ弱気な発言だな。
それに君が死んだら、あの子供らはどうするってんだい。
それに君が死んだら、あの子供らはどうするってんだい。
実はそれについてはあなたを当てにしていた。
私の代わりにあの子らを養ってくれないかな?
勇者の最後の頼みだよ。
私の代わりにあの子らを養ってくれないかな?
勇者の最後の頼みだよ。
現四天王の私にそんなことを頼むのかい?
大事な子供らじゃないか。
大事な子供らじゃないか。
だから君に頼みたい。1番信用できるもの。
魔王城に潜入する前にもそんなことをいったね。
評価が変わったわけじゃないから結論も変わらないのさ。
悪いが答えはノーだな。
あらら、それは困る。
私の代わりに子供らを育てるのにうってつけのひとがいる。
そのひとに依頼しておく。私よりも信用に値する人物だから安心するがいい。
そのひとに依頼しておく。私よりも信用に値する人物だから安心するがいい。
あなたがいうなら安心なんだろう。
それで構わない。
それであなたはどうする?
それで構わない。
それであなたはどうする?
私も勇者の仲間だ。
ならすることは決まっている。
ならすることは決まっている。
まさか今から私とパーティーを組むのかい?!
足手まといにはならないさ。
死ににいくようなものじゃないか。
勇者の真の力が発現すればわからないさ。
それがどういうものかは私は知らないが。
それがどういうものかは私は知らないが。
はっきり言おう。
勇者の真の力なんてあるかないかもわからないシロモノなんだ。
私がこうして魔王に最終決戦を挑むのは……もう、疲れたからだ。
勇者の真の力なんてあるかないかもわからないシロモノなんだ。
私がこうして魔王に最終決戦を挑むのは……もう、疲れたからだ。
勇者よ……。
何度も繰り返す魔王との戦いに、まるで勝ちの糸口も見えないまま挑まなければいけない人生に倦み疲れ果ててしまった。
民の期待に応えるあてもなく、子供らの憧憬の眼差しに相応しい成果を上げることもできない。
できるとも思えない。
そんなダメ勇者としての自分に嫌に成り果ててしまったんだ。
民の期待に応えるあてもなく、子供らの憧憬の眼差しに相応しい成果を上げることもできない。
できるとも思えない。
そんなダメ勇者としての自分に嫌に成り果ててしまったんだ。
……。
だから、次代の勇者に望みを託すためにも、私は自らをなくしてしまうことに決めたんだ。
君が死ねば、次の勇者が現れるのか。
そう。私が勇者になったときもそうだった。
次が誰になるかはわかりようもないけどね。
次が誰になるかはわかりようもないけどね。
……勇者というものは、そうやって代々の思いを背負わされて生まれ来るものなのかもな。
当人はいい迷惑だな。ははっ。
大事なひとが病に倒れた時、1番つらいことはなんだと思う?
ん?
それはな、そのひとの苦しみを髪の毛一筋ほども代わりに背負ってやれないことさ。
今の私はそれと同じ無力感に身を焼かれている。
今の私はそれと同じ無力感に身を焼かれている。
あなたは……?
共に行こう。
一緒に魔王を倒そう。
一緒に魔王を倒そう。
同情で死ににいくなんて馬鹿げているよ。
我らは仲間だ。
だから行く。
だから行く。
……。
私には過ぎた仲間だね。
私には過ぎた仲間だね。
これは私のわがままでもあるのさ。
……さあ、魔王城の前に来たよ。
勇者か。
四天王……。
思えばあなたたちとも長い付き合いだった。
思えばあなたたちとも長い付き合いだった。
四天王として我らを見過ごしは出来ぬよな。
あんたが言うのもね。
勇者のスパイだった、ってことは初めからお見通しだったよ。
勇者のスパイだった、ってことは初めからお見通しだったよ。
だろうな。
常にそんな気がしていたよ。
常にそんな気がしていたよ。
で、どうする?
あのアホ魔王のために、まじめに働くのも馬鹿らしいね。
お前はいつもそうだな。
しかしやるときにはやるやつだと思っていたが。
しかしやるときにはやるやつだと思っていたが。
勇者が魔王さまに勝てるはずがない。
そんなのわかりきってるんだから、こんなことで労力を割きたくはないね。
そんなのわかりきってるんだから、こんなことで労力を割きたくはないね。
見逃してくれるのか?
私の持論は、「上司は厄介事を押し付けるために存在してる」だからね。
厄介事はさっさと行きな。
厄介事はさっさと行きな。
お前もめんどくさい性格をしているな。
……やかましい。
まさか無傷で城内に入れるなんてね。
雑魚のモンスターはいないようだな。
どういうことなんだか?
つまらないことを気にしてる余裕があるッスか?
続けて四天王か。
ひとりづつご登場とはずいぶん律儀じゃないか。
ついに最終決戦を挑んできた、とお見受けしたッス。
よくわかるな。
南の魔王さまはすべてを見通すッスからねえ。
伊達に最強魔王やってるわけじゃないッス。
伊達に最強魔王やってるわけじゃないッス。
アホだけどな。
その上、変態ッス。
相変わらずの忠誠度だね、四天王と元四天王。
というわけで、見せ場もなく悪いッスけど、私は引かせてもらうッス。
どういうつもりだ。
勇者が魔王さまに勝てるはずないッス。
結果が同じならわざわざ私がやる必要もないッスよね。
結果が同じならわざわざ私がやる必要もないッスよね。
お前まさか、あの時の勇者とのことを……?
見逃してもらって命を助けてもらったことなど思い出したくもないッス。
今夜は気が向かないというだけッス。
今夜は気が向かないというだけッス。
あれはただの私の甘さに過ぎないよ。
その通りッス。
それじゃ、ドロンするッス。
それじゃ、ドロンするッス。
行ってしまったな。
四天王といい魔王城の雰囲気といい、実におかしい夜だな。
向こうで舞台を整えてくれてるのかもね。
なぜわざわざそんなことを?
好きなんだよ、そういうのが。
だから部下は迷惑ばっかかけられるんだけどね。
最後の四天王か!
お前も戦わないのか?
だから楽でいいよ。
私は効率第一主義だからね。
私は効率第一主義だからね。
そういえば四天王の中ではお前が1番初めに戦った相手だったっけ。
古い話を覚えているね。
当時は四天王もまだ存在しなかったっけ。
当時は四天王もまだ存在しなかったっけ。
私が潜入してからだったな、四天王結成は。
あれはスパイが四天王になるなんて面白いんじゃね?
という魔王さまの思いつきで始まったものだったんだよ。
という魔王さまの思いつきで始まったものだったんだよ。
意味がわからないな。
魔王さまの部下で1番の古株の私でも未だに掴みかねることばかりだよ。
道理で、態度と乳がデカいわけだ。
そういうあんたは態度も乳も慎ましやかだったねえ。
黙れ、魔族め。
とにかく私たちは行っていいんだな?
ああ、いいよ。
どうせ勇者が魔王さまに勝てるはずもないから罪悪感なく見逃せるよ。
どうせ勇者が魔王さまに勝てるはずもないから罪悪感なく見逃せるよ。
初めからないだろう、罪悪感なんて。
まあね、あんたの乳と同じくらいないね。
こういうのもおかしなことだが、ありがとう。
……ふん。
じゃあね。
最後にこれはいっておくかな?
うん?
私は魔王さまの側近として長きにわたっていろんな勇者を見てきたけど、
あんたはその中でもぶっちぎりに最弱だったよ。
あんたはその中でもぶっちぎりに最弱だったよ。
ふふっ、そうか。
けど、どうせならあんたに魔王さまを倒して欲しかったねえ。
これまでで1番勇者らしい勇者に、さ。
これまでで1番勇者らしい勇者に、さ。
お前……。
さよなら。
行ってしまったか。
魔族……か。
さあ、次はいよいよ魔王だ。
ああ。
よく来たな、勇者よ。
南の魔王!
おかげさまで楽にここまで来れたよ。
最終決戦くらいドラマチックにな。
その余裕もこれまでよ!
自分だけが死なないとでも思っているのだろう?
ふふん、あいにくだったな。
私はすでに1万8259回も死んでいるのさ。
私はすでに1万8259回も死んでいるのさ。
な、なに?
もちろん、勇者に倒されて、だ。
そんな話、聞いたこともないぞ。
そもそも勇者が魔王を倒したのは神話の時代に一度きりのはず……!
そもそも勇者が魔王を倒したのは神話の時代に一度きりのはず……!
そして魔王は4人の魔王として復活し、その軛から世界を解放するために勇者が戦い続けている、というのが現在というわけだ。
そんなの世界の常識じゃない。
なんの話をしている?!
なに、最終決戦に赴いた勇者相手にする話を今回もしているだけさ。
勇者たちはこの話を聞いたあとにみな代替わりを果たした。
勇者たちはこの話を聞いたあとにみな代替わりを果たした。
その話になんの意味が?
意味などない。私のささやかな自己満足さ。
この話の先に興味がないというならこのまま戦闘に突入してもいいがね?
この話の先に興味がないというならこのまま戦闘に突入してもいいがね?
私たちをたぶらかすつもり……じゃなさそうね。
いったいあなたはなにを伝えたいの。
そうだな……。例えば、勇者よ、お前は己の無力を嘆いているが、
それを気に病む必要などないということ、とかかな?
それを気に病む必要などないということ、とかかな?
な、なによ、ソレ。
勇者は魔王に勝てない。
それがこの世界の理だ。
そう「シナリオ」に書かれているというべきかな?
それがこの世界の理だ。
そう「シナリオ」に書かれているというべきかな?
不遜なことを!
それにさっき勇者に何度も倒されたっていう話をしたじゃない!
それにさっき勇者に何度も倒されたっていう話をしたじゃない!
おっと、これは誤解を招く表現だったな。
私を倒したのは「真なる勇者」なのさ。
君らのような偽物じゃあない、正真正銘の勇者たちさ。
私を倒したのは「真なる勇者」なのさ。
君らのような偽物じゃあない、正真正銘の勇者たちさ。
「真なる勇者」?!
バカな! こいつを偽物と呼ぶのか?!
別に君を貶めるつもりはないよ。
君らは「偽物の勇者」としての役割を与えられていたというだけのことだからね。
鳥が鳥として、馬が馬として、ひとがひととして生まれてくるようなものさ。
君らは「偽物の勇者」としての役割を与えられていたというだけのことだからね。
鳥が鳥として、馬が馬として、ひとがひととして生まれてくるようなものさ。
わ、私が「偽物の」……「勇者」?
巫山戯るな! なら、その「真なる勇者」はどこにいる!
見たことも聞いたことも、ない!
見たことも聞いたことも、ない!
「真なる勇者」がどこにだと?
そうだ! 連れてきてみせろ!
ふふん、いるさ。世界のあちこちに。
それこそ何万人も、な。
それこそ何万人も、な。
勇者は世界で4人だけのはずじゃあ……。
「偽物の勇者」は、な。
名前こそ同じ「勇者」でも、存在が異なるのさ。我らとは根本的に。
名前こそ同じ「勇者」でも、存在が異なるのさ。我らとは根本的に。
バカな。そんなに勇者がいて、そんなに何回も魔王を倒しているなら、
なぜ我らの世界は平和にならない!
なぜ我らの世界は平和にならない!
望まないからさ、「真なる勇者」が。
そいつらはただひたすら永遠に戦い続けることを望んでいる。
そいつらはただひたすら永遠に戦い続けることを望んでいる。
「勇者」なのに……戦いを望む、だって?
な、なんなんだ! そいつらは!
そんなんで「勇者」と呼べるか!
そんなんで「勇者」と呼べるか!
ところが紛うことなき「勇者」なのさ。
己の欲望を満たすためにのみ行動する存在がな。
己の欲望を満たすためにのみ行動する存在がな。
「勇者」って……「真なる勇者」ってなんなの?!
世界が戦いに満ちるのを座視するどころか戦いを望んで……。
世界を、世界をどうしようっていうのよ!
世界が戦いに満ちるのを座視するどころか戦いを望んで……。
世界を、世界をどうしようっていうのよ!
ヤツら、世界の主人にでもなったつもりか?!
あいにくお前の言った通りなんだな、これが。
え?
「真なる勇者」はな、この世界の主人どころではない。
そもそも、この世界はこいつらの楽しみのために生まれたのだよ。
そもそも、この世界はこいつらの楽しみのために生まれたのだよ。
世界を生み出した……?
神……だとでも?
と、いう妄想をしてみたんだが、いかがか?
は?
へ?
ん?
も、も、妄想?
それにしては異様な真実味があったが……。
なに、これもまた私の戯れ……。
魔王、今の話は……。
ふふん、どうせこれから倒されようというのに、
今までの話が妄想か、それとも真実かなどど些細なことではないか。
今までの話が妄想か、それとも真実かなどど些細なことではないか。
ふっふっふ、さすが南の魔王。
最後の最後まで混ぜっ返してくれる。
最後の最後まで混ぜっ返してくれる。
ヤツの話の検証は生きて帰ってからするとしよう。
仕切り直すとするか。
「よく来たな、勇者よ!」
「よく来たな、勇者よ!」
「今日こそお前の最後だ、魔王!」
これまで私につきあってくれたこと感謝する、勇者よ。
こっちはいい迷惑だった!
同じく!
ふふん……さらばだ。
続く。