ボーカロイド制作決定の東北ずん子。これで小説も「ボカロ小説」って言えるね!
ボーカロイド。なんて甘美な響きなのでしょう。みなさまのおかげです――、というか、ずん子に関しては文字通りみなさんの支援で育ってきたわけなんですから、もうちょっといい言葉ないんですかね。シチュ的には大学に合格した女の子が「お父さん、お母さん、今までありがとう」と言うようなそんな感じ? ちなみに嫁入りはアニメ化ですので!
(――東北地方某所・ぬいぐるみ専門店――)
おまわりさんから突然電話がかかってくるとびっくりするよね(-∀-)ノ http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-41.html
なんや、物騒やな。何やらかしたんや、先輩? http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-47.html
……………………うーむ。 http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
つるぎが、今にも人に斬りかかりそうなまなざしでぬいぐるみの棚を見て回っています。そんな彼女の背中を追いながら、ずん子としのびは、呑気に雑談をしていました。
おまわりさんA「ずん子ちゃーん、『ふる女の小等部で一眼レフ構えて小学生撮りまくってる銀髪のお姉さんがいる』って通報受けて行ってみたら、またお宅のお姉さんだったんだけど……」
キツネのぬいぐるみを抱えて弄りながら、ずん子が溜息をつきます。
ずん子の問いに答えたのはつるぎでした。一つの棚を全て見終えた彼女は、隣の棚に移動しながら、ピシッと背筋を伸ばしており、その立ち姿だけで、店内の女性客の目を引いています。――なお、
まるで戦場に発つかのような勇ましい足取りと鋭い眼光。つるぎは再び、腰を屈めて棚の前に仁王立ちを始めます。それを見て、ずん子たちは再び雑談に戻りました。
(――回想その①――)
おまわりさんB「お、おお!! ずん子ちゃーん!! ちょうどいいところに通りがかった!!」
「ふるさと女学院」の通学路でキョロキョロとあたりを見回して途方に暮れていたおまわりさん(B)が、下校中のずん子を見つけて駆け寄ってきます。ずん子はこのおまわりさんとも、イタコ姉さま繋がりで顔見知りでした。
おまわりさんB「いやー、ちょっと変な子に絡まれちゃって。たぶんふる女の生徒だと思うから、ずん子ちゃんなら知ってるかなーと思って通学路に立ってたんだ。ちょっと確認してくれるかな? こっちこっち」
だーかーらー! わたくしの名前は「四国」じゃなくて『漆黒――新月の夜――』よ! 学生証? あんなのは俗世に紛れるための『仮契約――ブラフ――』にすぎないわ! http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-44.html
ずん子がひょいっと角を除くと、純白の衣装に身を包んだピンク色の巻き髪の少女が、これまた顔見知りのおまわりさん©とやりあっていました。
おまわりさんC「いや、そんなこと言われても……。そもそも『職質――? くっ、わたくしの闇の波動が暴走している……!?』とか言いながらチラチラとこっち見てきたのは君の方だったような……」
おまわりさんB「そうかー。ずん子ちゃんの知り合いか。じゃあ、別に氏名はその……『漆黒』? の方でいいから、一応住所と連絡先を教えてもらってもいいかな?」
ずん子と親しげな会話を交わすめたんの姿を確認しておまわりさんも安心したのか、一応彼女の小芝居に付き合ってくれる気になったようです。
おまわりさんC「あ、うん。じゃあずん子ちゃんに免じて」
(――回想その①・おわり――)
(――回想その②――)
漁協のおじいさん「おお、ずん子ちゃん……」
漁協のおじいさん「おう。いい感じだぞ。それよりちょっと、あれ見てくれや」
川の管理をしているからか、お年を召している割には日に焼けていて健康そうなおじいちゃんです。滅多なことでは動揺しない彼が困った顔をして、川岸を指差します。そこでは、
なんと、あわもが渓流釣りをしていました。ずん子は慎重に川岸へと歩み寄ります。
漁協のおじいさん「うちの川は銛を使った魚取り禁止なんだけどよ。これは……、うん、まあ、竿扱いだな」
漁協のおじいさん「いんや、普通は釣れない」
はしゃいでいるあわものスキルに驚きながら、ずん子はおじいさんに同意します。あまりに楽しそうに釣りをするため、おじいさんも孫娘を見るようで突っ込みづらいのでしょう。
ずん子が言うと、あわもも素直に応じます。テンションの高い彼女のトークの合間を遮ってお金のことを切り出せる人材は、なかなかいないかもしれません。
漁協のおじいさん「いやー、助かったわー」
(――回想その②・おわり――)
うん(ノ▽〃) 例の「駅北口で、九州そらさんがお待ちです」ってアナウンスされたり、「……………………あまりに俗っぽいから住み込み先の神主さんにバレたらまずい」という理由でうさぎちゃんの豊胸ツールの送り先住所としてうちを使ったり?
遠い目をして、しのびが呆れます。彼女は忍者ですから、「警察に見つかってはいけない」的な掟があるのでしょう。
満足そうな顔をして、つるぎが帰ってきました。脳波に反応して動くクマ耳のカチューシャがピコピコと揺れています。
険しい口調でずん子をたしなめるつるぎの姿を、しのびが生暖かい目で見守っています。それが気になったのか、つるぎは、やや不機嫌そうにしのびのことを睨み付けました。
しかし、しのびは意にも介しません。彼女の視線は、つるぎ本人というより、彼女が小脇に抱えたぬいぐるみに向かっていて――、
――その「数」へ、突っ込みを入れました。
と、つるぎはさも当然のようにのたまいます。しかしその言葉は、先ほどまでの説教とは相反するもので。
颯爽と身を翻して、つるぎはレジへと向かいました。なにやらレジのお姉さんにナンパされていますが、ずん子たちは見なかったことにする所存のようです。
会計を済ませたつるぎが、袋を提げて帰ってきました。どうやらなんとかナンパから逃れることに成功したようです。
と、つるぎが言いかけた時でした。
店員さん「ごめん、ずん子ちゃん! なんか巨大なお相撲さんロボに乗った子がそこにいるんだけど!」
さっきまでつるぎをナンパしていたぬいぐるみ屋さんの女性店員が、慌てて駆け込んできました。もちろん、ずん子とは顔見知りのようです。
店員さん「はい。側溝にハマって足が抜けなくなっちゃったから……!」
店員さん「……ずん子お姉さんを呼んできてくれ、と」
――その後、つるぎは自棄になって自分用のクマのぬいぐるみ(抱き枕サイズ)を購入。その晩はそれを抱いて寝たという噂が流れますが――本当かどうかは、また別のお話。
――おわり――
次回はこちら http://inove.jp/ivsid1447




























