きのこたけのこ戦争(たけのこの勝利)を超えた戦争が今、始まる
たけのこ!プラスきのこ!億千年の時を超え!今!最強の三時のおやつが完成したァ!キイイィィテオドロケエエェェ!!!!
(――東北家・とある一室――)
あわちゃん!ヽ(`Д´)ノ 今日こそ「暗黒大将軍」の居場所を吐いてもらいますわ! http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-42.html
――「砂糖水」持ってきましたよ、タコねえさま。これであわもさんを酔っ払わせて、自白を誘いましょう! http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-43.html
やる気満々のイタコときりたんが、勇ましく部屋のドアを開きます。「大都会」から北海道の惨状を聞いた彼女たちは、一刻も早く「暗黒大将軍」に対処しなければと、捕らえていたはずのあわもを訪れたのです。
ですが――なんと、あわもがいたはずの部屋はもぬけの殻でした。
現在、「暗黒大将軍」につながる唯一の手がかりがあわもです。そんな彼女を逃がしてしまっては、イタコもきりたんも大目玉。イタコは、慌てて携帯電話を取り出しました。
(――ファミレス・ずん子のアルバイト先――)
……おわっ!?∑(゚д゚;) http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-41.html
イタコからの連絡によって、ずん子の携帯が震えます。「とある事情」で音一つ立てたくない状況にいたずん子は、思わず、変な声で叫んでしまいました。
店内のお客さんの視線が集まります。そんな彼女を物陰に引っ張り込んだのは、しのびでした。
(……何やっとんねん、バカ! バレたら台無しやで!) http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-47.html
ひそひそと喋りながら、しのびが物陰の壁からイヤホンを引っ張り出します。いつの間にか改造されたそのイヤホンは、各テーブルの上に設置された集音マイクとつながっており――、お客さんの会話を、盗み聞きできるのです。
いまいち機構のよく分からないツマミを回すと、しのびはイヤホンの片方をずん子に差し出しました。
それを耳にはめて――、ずん子は、慎重に顔を覗かせます。しのびが「アイツら」と呼んだ二人は、一見すると和やかな、しかしどこか緊張した空気のもと、作り笑いで向き合っていました。
――そう。なんと、めろんとあわもが来店しているのです。
「お冷や」の言葉を聞いて、しのびが眉をしかめます。あいにく、今日のホールはずん子としのびだけ。どちらが出て行っても、すぐに気付かれてしまうでしょう。
そう言って――、ずん子は頭につけていた「枝豆カチューシャ」を取り外しました。
大声を出せないせいで、しのびのツッコミにもキレがありません。結局、彼女の制止も聞かないまま、ずん子は二人のテーブルへと近寄って行ってしまいました。
目をぱちくりさせながら、あわもとめろんがジロジロとずん子を観察します。普段の彼女と違うところは、カチューシャをつけていないところと――、給仕服のせいで、少しだけ胸が大きく見えることだけ。
そんなんで騙しきれるわけがない。しのびはそう思っていましたが――、
ずん子の胸と頭頂部を見て、あわもとめろんは彼女への興味を失ったようでした。
しのびは驚きますが、ずん子は全く動じていません。自信があったようです。
てらいなく断言するあわもの言葉に、めろんが過敏に反応します。どうやら地雷を踏んだようで――、変わらず笑顔の彼女のこめかみには、青筋が浮かんでいました。
今度はあわもが、オーダーを訂正しためろんに食ってかかりました。和やかだった会談の模様は一転、一触即発の空気になります。
ガタン! と椅子を鳴らしてめろんが激昂しますが――、店内の空気が変わってしまったのを察して、すぐに我に帰ります。
慣れた手つきでオーダーを入力して、ずん子が二人に背を向けます。そして、厨房とのオーダー確認を済ませると、再び、しのびのもとへと戻りました。
どうやらしのびは多大なるショックを受けているようです。彼女はカチューシャに何かカラクリがないかどうか一通り眺め回すと、諦めて、自分の頭にカチューシャをつけてみました。
――その間にも、めろんたちの会話は続いています。
めろんの問いかけを、あわもはひたすら水を口にすることでかわしています。なにやら深刻な話をしていることが分かって、しのびも、カチューシャからイヤホンへと、意識を戻しました。
カチューシャをいじりながら、しのびは北海道で見てきた光景を思い返します。お菓子、スイーツだけでなく海鮮品にまで、アンコの侵略を受けていた北の大地。ああなってしまっては、再起はそう簡単ではないでしょう。
北海道と沖縄。狙われたのは、ともに甘味原料の原産地だと考えれば――、「暗黒大将軍」の狙いも一貫してきます。めろんは、質問と言うよりは尋問のごとき勢いで、あわもへと詰め寄りました。
それに対して――、ずっと黙っていたあわもが、顔を上げます。
とろんとした目。上気した頬。眠そうな笑顔。――なんと、あわもは酔っ払ってしまっているのでした。
大胆なずん子の作戦にしのびがおののいていると、厨房から、めろんたちの料理がやって来ました。
しのびはそう言いますが、あわもが酔っ払ったことで、もはや盗み聞きをする必要もなくなってしまいました。彼女はずん子が近づいてきているのを知りながら――、気持ちよさそうに、暴露を始めます。
そっとお皿を差し出しながら、ずん子の視線はあんこ餅に釘付けになっています。二人の論争を直視できないのか――と思っていましたが、別にそういうわけではなさそうでした。
無邪気に笑って、あわもはやってきたあんこ餅に楊枝をプスリと刺します。そして、絶句しているめろんに見せつけるように口に運び――、
――その白いお餅を見て、ソワソワしていたずん子の目の色が変わりました。
彼女は背負っていた「ずんだアロー」を一気に構えると、あわもの口元にある白いお餅に向けて、瞬時に狙いを定めます。そして、「お・も・て・な・し!」と叫ぶと、誰もが気付くあのフォームで――、
――見事、あんこ餅を射貫きました。
唯一無二の能力を披露してしまっては、さすがにもう隠しきれません。しのびは咄嗟に飛び出すと、慌ててずん子のもとへと駆け寄りますが――。
――あわもとめろんの視線は、しのびの方へ、もっと言うとしのびのカチューシャへと、向けられていました。
――その後、カチューシャをつけたしのびが「壁に耳あり障子にメアリー」を操作している場面を見たスタッフが店長に「ずん子のせい」と報告。ずん子に余計なとばっちりが降りかかってきてしまいますが――、それはまた、別のお話。
――おわり―― (コメント欄にてきのこたけのこ戦争を開戦いたします!)
次回はこちら http://inove.jp/ivsid1455

































