togetterのまとめがキッカケで出版に
先週末あたりにお知らせいたしましたが、なんとこの「東北ずん子小説」が書籍化することになりました。「物語」が過剰なほどに市場に出回っている中、これはひとえに皆様の応援のおかげです。そのまま野に放ってしまってはお子さまの教育に悪いキャラが何人かいるような気がいたしますが、今後も変わらず、よろしくお願いしますー。
\前回のラブずんだ!/ ずん子たちの「ふるさと女学院」の征服を目論む「大都会」一派は、ずん子の力を利用し、ついに「絶対服従の塩」を完成させてしまいました!操られる学院の生徒たち、そしてずん子!イタコ姉さまたちはこの窮地を乗り越え、ずん子を取り戻すことができるのか!?
\きゃあああああっ!////
サラサラと何かが砂になって溶ける音が、「ふるさと女学院」の校庭を満たします。一拍置いて――たくさんの女子生徒たちの羞恥の声が、響き渡りました。
なんや、あの力は!? 危なかったで……。大将、呼びかけてくれて助かったわ……。 http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-47.html
ああ。さすがは巫女、といったところか。これだけの数の生徒の制服を、「視た」だけで蒸発させるとはな。これで、せっかくの支配も――。 http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
女子生徒「え!?ちょ!?/// なんで私下着姿なの!?」
女子生徒「いやその前に……私たち、何してたんだっけ……?」
……………………ふう……、解けた……っ(ヨロッ http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-46.html
制服ごと「絶対服従の塩」を溶かしたことで、女子生徒たちに意識が戻ってきます。こんな芸当ができる人間は、もちろん、彼女しかいません。歩みを止めた女子生徒たちを見渡している巫女――うさぎの足元には、彼女の力を制御しているぬいぐるみ、「いなば」が転がっていました。
さすがにキャパオーバーだったのか、息を切らしたうさぎが、額に汗を浮かべて片膝を付きます。しかし、彼女の背後にいたはずのイタコ姉さま、きりたん、めたん、そらの四人は、忽然と姿を消していました。
そう言うと、二人は一斉に大地を蹴って、校舎の中へと駆け込んでいきました。力を失ってしまったうさぎは、それをただ、見送ることしかできません。
(――「ふるさと女学院」・校舎内廊下――)
――ガガガガガガッ!!
一階の窓ガラスが、ドリル特有の震動に共鳴して音を立てます。リノリウムの床に大穴が開いたかと思うと、中から白無垢のロリータが顔を覗かせました。
……ふう。『絶体絶命――キル・オア・ダイ――』だったわね……。イタコさん、大丈夫? http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-44.html
ええ(;-ω-)ゞ きりちゃんたちも、無事に屋上へ行ければいいのですけど。 : http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-42.html
言いながら、めたんはイタコ姉さまの手を掴んで引っ張り上げます。彼女らのすぐ横には、屋上へと通じる階段がありました。
涙ぐむイタコ姉さまの背中を、めたんがばちんと叩きます。その口調には迷いがありません。イタコ姉さまも力強く頷き、二人が屋上への階段を駆け上がろうとした、その時でした。
しゃらん、と、玉鋼の擦れる音が響き――愛刀・「信長」を構えたつるぎが、二人の前に立ちふさがります。
そう言うと、つるぎは愛刀・「信長」を高らかに掲げます。すると――、学院のガラスを貫きながら、どこからともなく、八本の刀が彼女の元へと飛んできました。
轟、という風切り音を鳴らし、浮遊する八本の刃が、文字どおり八方からめたんを襲います。一つ防いでは死角から向かってくる刃の連続が、彼女のお気に入りのロリータ服をじわじわと刻んでいきます。
たまらず、屋上へと向かおうとしていたイタコ姉さまが力を解放します。しかし、つるぎの本命は、浮遊している刀ではあらず――。
――一閃。
背中合わせになって攻撃を躱そうとした二人を叩き割るように、つるぎがその愛刀・「信長」を振り下ろします。疾く、重く、精確なその一撃が、二人に襲いかかり――。
――その切っ先が、二人の衣服を貫きました。
(――同刻・「ふるさと女学院」テラス――)
そらさんの「無重力装置」ときりたんの「きりたん砲」を利用して、一直線に屋上へと向かっていた二人は、突然に飛んできた数多の手裏剣によって、墜落を余儀なくされていました。
『いたたたた~……(泣) 無重力空間下でぇ、あれだけ正確な射撃をするなんてぇ……』 http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-45.html
テラスから屋上へとつながる道を封鎖して、二人のしのびが高笑いをしています。真剣な雰囲気のつるぎとは違って、彼女はずいぶんと楽しそうでした。
きりたんが撃った「きりたん砲」を、二人のしのびが笑いながら、軽やかに躱します。必殺の大口径砲も、集中力がかき乱されている状態では、ただでさえ速い相手に当たるものではありません。
きりたんを宥めようとしたそらさんの背後から、誰かがわっしと襲いかかってきました。40代会社員(キャバクラ通い)みたいな台詞を吐きながらニヤリと笑うのは、なんと、「三人目」のしのびです。
(――「ふるさと女学院」・校舎内廊下――)
――きん、きん!
ぬるい感じのしのびsideとは違い、つるぎ対イタコ姉さま・めたんの戦いは、真剣そのものでした。
つるぎが、妖力を解放したイタコ姉さまの一撃を、難なく躱します。二人がかりで攻撃しているのに、彼女は全く怯む様子を見せません。
仁王立ちするつるぎに、イタコ姉さまが問いかけます。
つるぎの口調には、淀みがありません。情熱的な紅の瞳を野望に燃やし、彼女は階段の前に仁王立ちしたまま、一歩も退かずに――二人の攻撃を、跳ね返しています。
そ、そういう問題じゃ……、くっ!・゚・(*ノДノ)・゚・ この東北イタコ、一生の不覚ですわ! イタコたるあたしが、彼女らの本当の目的を見抜けずに――あまつさえ、「ずんちゃんをお願いしますわ(o'∀'人)」なんて言ってしまうなんて……。
イタコ姉さまが悔しそうに顔を歪めます。つるぎとは対照的に、彼女の赤い瞳は自己嫌悪と後悔に揺れているようでした。
「まったく、仕方がない人ね」と微笑んで、めたんがイタコ姉さまの壁になるように――その華奢な身体を、つるぎの猛攻の前に晒します。
(――回想・秋保温泉――)
めたんさん、これからもずんちゃんをよろしくお願いしますわね(o'∀'人)
……!?/// と、突然何を言い出すかと思えば……、わ、わたくし、そういうお願いって苦手なの! 『孤高――スタンドアローン――』の女だから、わたくし。
あら、そうですか?( *^皿^) なら、今回の旅費を負担したあたしからのお願い、ということにしてくださいまし。
イタコ姉さまの脳裏に、温泉での会話がフラッシュバックします。それに伴って――彼女の瞳に、意思の力が戻ってきました。
イタコ姉さまが、ゆらりと身を震わせると――、まるでダイヤモンドのような銀色の妖気が、彼女の周囲にはためきました。
すさまじい圧力が、つるぎを襲います。空間を歪めるほどに立ち上る白銀の妖気。つるぎの太刀を弾き飛ばす、圧倒的なオーラ。それは、疑いようもなく、イタコ姉さまの力の拘束が一つ解けたことを意味しています。
そう。彼女には――八本目の尻尾が、生えているのでした。
――ガキィン!
「信長」を構えて突撃しようとしたつるぎの懐に、『漆黒の』影が飛び込んできます。そう。それこそ、九本目の、力です。
めたんの切り上げの衝撃をもろに受けて、初めて、つるぎがたたらを踏みました。
(――同刻・「ふるさと女学院」テラス――)
しのびによる「あんなことやこんなこと」攻撃に耐えかねたそらさんが、顔を真っ赤にしながら絶叫し、「無重力装置」を起動します。もう一つの地で行われていた戦闘に気を取られていたしのびは、反応がワンテンポ遅れました。
きりたんとそらが視線を交わします。たったそれだけのやり取りでお互いの意志を通じ合わせた二人は、深く頷き合うと、それぞれの目標に向けて動き出しました。
しのびが追撃の態勢に入ったのを見て、そらさんは瞬時に「無重力装置」をオフにしました。急激に重力制御が切り替わったことで、しのびが思い切りバランスを崩します。
胸元の衣服の乱れを直しながら、そらさんが小首を傾げます。その表情には、普段のぽやぽやとした余裕が戻ってきていました。
――ザッ、ザッと。
銀色のブーツが、次々とテラスの上に降り立ちます。
――小学生のようなやり取りの末、先に音を上げたのはしのびでした。分身の度にカロリーを消費する彼女は膝からくずおれると、げっそりとやつれた顔のまま、一人に戻って気を失ったのです。
(――屋上へ続く階段――)
つるぎ、しのびとの決着はつきました。すでに満身創痍ですが、それぞれの思いを胸に、彼女らは走ります。
全ては、ずん子奪還のために――!
【次回予告】東北ずん子小説大都会編最終話!ちゃんこ「よく来たわね皆…待っていたわ!」 めたん「ここが屋上…! 感じる…力士ロボの魔力を…」 ちゃんこ「戦う前に一つ言っておくことがあるわ。お前はちゃんこを倒すのに 『聖なる塩』が必要だと思っているようだが…別になくても倒せる」
イタコ「な、何ですって!?」 きりたん「――フ…上等です…わたしも一つ言っておくことがあります!このわたしに生き別れた精霊がいるような気がしていたんですが、別にそんなことはなかったです!」ちゃんこ「そう」そら『ウオオオいきます~!』ちゃんこ「さあ来なさい、東北ずん子一味!」
ずん子の愛が世界を救うと信じて…!ご愛読ありがとうございました!(終わりません)
次回はこちら http://inove.jp/ivsid1436











































