夢を詰め込むと大きくなり、分け与えると小さくなるものなーんだ?――東北ずん子小説魔法少女編:第7話
稚拙なタイトルのせいで可変型の何かが正解のような出題ですが、一般的に人体を気軽に変化させることはできません。しかし仮に例の部位が可変型になったらなんて夢のある話でしょうか! ――と思ったのですがリバーシブルジャケットは片面しか使わないし、ベッドにもソファーにもなるアレはベッドとしてしか使わないし、向きに合わせて回転するタブレットの画面は煩わしくてロックかけるしであんまりいいことない気がしてきました。やはり一点突破で行きましょう。
(――唐突ですが、400年前――)
お、おおお……。こいつぁすげぇ……。
「エメラルドずんだ餅」……。なんて神々しい輝きなのでしょう。
本当に、いただいてもいいのですか?
本当に、いただいてもいいのですか?
過去。
イタコ(偽)ときりたん(偽)が待ち受ける例の建物に、ずん子たちは自ら向かいました。
彼女らが欲していた「エメラルドずんだ餅」を自ら手渡すためです。
イタコ(偽)ときりたん(偽)が待ち受ける例の建物に、ずん子たちは自ら向かいました。
彼女らが欲していた「エメラルドずんだ餅」を自ら手渡すためです。
『なるほど~♪ まーくつーたちの世界の弓道場は、400年前には神社だったんですね~♪
地図上では全く同じ場所にタイムスリップしていたわけですねえ』
地図上では全く同じ場所にタイムスリップしていたわけですねえ』
考えてみれば、過去に飛んだときはいつも室内で会話していたものね。
『屋外―アンダースカイ―』に出るのは初めてだわ。
『屋外―アンダースカイ―』に出るのは初めてだわ。
「エメラルドずんだ餅」を譲ったことで、ずん子たちが(偽)の二人と敵対する雰囲気もなくなりました。
彼女らはいま、400年後に「ふるさと女学院」の弓道場となる裏山の山頂を、のんびりハイキングしています。
彼女らはいま、400年後に「ふるさと女学院」の弓道場となる裏山の山頂を、のんびりハイキングしています。
……でも、どうして譲ってくださったんですか? 前はあんなに逃げ回ってたのに……。
ああ、それはね……(o'∀'人)
(――少し前・「ふるさと女学院」弓道場――)
――はい。
わたしとしては、あの二人は信用に足る人物だと思うんです。
わたしとしては、あの二人は信用に足る人物だと思うんです。
事の言い出しっぺは、きりたん(本物)でした。
きりたん(偽)の力を借りて魔法少女になった彼女なりに、思うところがあるようです。
きりたん(偽)の力を借りて魔法少女になった彼女なりに、思うところがあるようです。
確かに、ずんだ餅が悪用されるなんて考えたくないね……・゚・(*ノДノ)・゚・
――……はい。
でも、私はきりたんを信じるよ。
だから、あの二人のことも信じる!ヽ(≧▽≦)ノ
だから、あの二人のことも信じる!ヽ(≧▽≦)ノ
――ずんねえさま……。
よーし! そうと決まったら早速「エメラルドずんだ餅」を作るぞー!
おー!∑d(゚∀゚d)
おー!∑d(゚∀゚d)
(――説明終わり――)
なるほど……。
で、肝心のきりたんは?
で、肝心のきりたんは?
あー、なんか
「――わたしコミュ障なんで、どんな顔して会えばいいか分かりません」
って言い出して……( ゚ω゚;)
「――わたしコミュ障なんで、どんな顔して会えばいいか分かりません」
って言い出して……( ゚ω゚;)
面白くなさそうな顔のめたんは、「400年前にそのままだと目立つから」という理由で、普段の白ロリ衣装ではなく、浴衣のような着物を身につけています。
髪型もドリルではなくおさげに修正されてしまっていますが、これはこれで素朴なかわいさがあるというものです。
髪型もドリルではなくおさげに修正されてしまっていますが、これはこれで素朴なかわいさがあるというものです。
『いいじゃないですか~♪
ミシンも化学繊維も使っていない、本物の400年前の反物ですよ~♪
こんなの着られる機会なんてないじゃないですか~♪』
ミシンも化学繊維も使っていない、本物の400年前の反物ですよ~♪
こんなの着られる機会なんてないじゃないですか~♪』
対照的に、そらは上機嫌です。
日本人離れしたスタイルなので嫌でも目立ってしまいますが――何より危険なのは、着物をゆるめに着こなしているところです。
彼女がはしゃぐたびに肌色がチラチラして、別の意味で人前に出せません。
日本人離れしたスタイルなので嫌でも目立ってしまいますが――何より危険なのは、着物をゆるめに着こなしているところです。
彼女がはしゃぐたびに肌色がチラチラして、別の意味で人前に出せません。
ちぇっ、私も着替えたかったなー(`ε´*)
ずん子は元々和服だから問題ないのだー。
よく見れば、この時代の縫製技術を使ってないことは分かっちゃうけど。
よく見れば、この時代の縫製技術を使ってないことは分かっちゃうけど。
というか……、先回りしてこんな服まで用意しておくなんて、本当に『予知能力者―タイムグラスパー―』なのね、貴方。それも神経質な。
『他の理由ですか~?』
まあ、そのうち分かるさ。
やがて弓道場になる神社の境内を出て、一行はきりたん(偽)の案内で進みます。
ちなみに――ずん子には何となく、彼女の目的地が分かっていました。
ちなみに――ずん子には何となく、彼女の目的地が分かっていました。
しかし、本当に400年前にいるのねわたくしたち。
なにやら――空気がざわめいていて、肌に馴染まないわ――。
なにやら――空気がざわめいていて、肌に馴染まないわ――。
(なんか言い出したのだー……)
400年前だけあって、山から見下ろす景色は様変わりしています。
大興奮のそらは、その光景を漏れなく録画していました。
大興奮のそらは、その光景を漏れなく録画していました。
まあ、餅碑が石碑になるまでの時間だしね(。-∀-)ノ
そう言うずん子の前には――きりたん(偽)の目的地である、例の「餅碑」がそびえていました。
……ええ。さすがずんねえさまです。
ずんだ餅に関することは何でもお見通しですね。
ずんだ餅に関することは何でもお見通しですね。
そう。先日訪れたこの「餅碑」には、「エメラルドずんだ餅」をはめ込む穴が開いているのですが――現在は、穴が開いたままなのです。
元々はちゃんと「エメラルドずんだ餅」がはめ込んであったのですが……。
何者かによって食べられてしまって。
何者かによって食べられてしまって。
…………。
あら?
でも、「エメラルドずんだ餅」って、わたくしたちの世界では簡単に『量産―マスプロ―』できるわよ?
でも、「エメラルドずんだ餅」って、わたくしたちの世界では簡単に『量産―マスプロ―』できるわよ?
ええ。私もそう思っていたのですが。
『ですが?』
!? ず……、
「ずんだアローの継承者」!?∑(゚ω゚ノ)ノ
そのとおりだぜェ!
そしてぇ、今からその証拠をお見せしよう!!
そしてぇ、今からその証拠をお見せしよう!!
うわっ!? 急にテンション高くなった!?∑(゚д゚;)
行きますよ!
「エメラルドずんだ餅」、インサート!!
「エメラルドずんだ餅」、インサート!!
きりたん(偽)のぷにっとした指が、まるでスイッチを押すかのように「エメラルドずんだ餅」を挿入します。
なにやら大事なところを勢いで誤魔化されたような気がしつつ――ずん子たちが固唾を呑んで見守ること、数秒。
なにやら大事なところを勢いで誤魔化されたような気がしつつ――ずん子たちが固唾を呑んで見守ること、数秒。
……えっ!? ずんだもん!?∑(゚◇゚ノ)ノ
のだー!(ポンポンッ
のだー!(ポンポンポンッ
きゃっ!? つ、次々出てくるわよ!?
『わぁ~♪』
――なんと、餅碑からずんだもんが大勢現れたのです。
あ、この子たちはまだ赤ん坊で、喋れないから安心していいですよ。
「のだー」は鳴き声みたいなものです。
「のだー」は鳴き声みたいなものです。
ほ、本当なのだー……?
わー! かわいい!(〃ω〃)
ほらほらみんな、こっちにおいでー!
ほらほらみんな、こっちにおいでー!
……のだー……(ササッ
……あれっ?(´;ω;`)
ベイビーずんだもんの大群に大喜びのずん子でしたが――なぜか、ベイビーずんだもんたちは彼女に近づこうとしません。
その様子を見て、イタコ(偽)が大きく溜息をつきました。
その様子を見て、イタコ(偽)が大きく溜息をつきました。
ああ。やっぱりダメだったなァ……。スマン。
『やっぱりって、どういうことですか~?』
こいつらは精霊みたいなモンだから、身につけてるものに敏感でよ。
時代を越えたりして――変な服を着てると懐いてくれねェんだ。
和服なら誤魔化せるかと思ったが、無理だったなァ。
時代を越えたりして――変な服を着てると懐いてくれねェんだ。
和服なら誤魔化せるかと思ったが、無理だったなァ。
ずんだもんは関係ないのだー!?
間接的にdisられたのだ!?
ふふ。おいでおいでー。
めたんが、ベイビーずんだもんに手招きをします。
彼女にしては珍しい猫なで声――だったのですが。
彼女にしては珍しい猫なで声――だったのですが。
お、オイオイ。こっちに来てどうすんだよォ……。
ったく……。
ったく……。
――ベイビーずんだもんたちは、一目散にイタコ(偽)とそらのもとへと集まっていきました。
ちょっと! なんでよ!?
わたくしには「ずんだアローの継承者」たる資格がないってこと!?
わたくしには「ずんだアローの継承者」たる資格がないってこと!?
めたんのデコの光に弱いからとかじゃないのだー?
は?
すいませんでしたのだ……。
きりたん(偽)のところにも来ないねー?(´・ω・`)
やっぱり、ずんだアローが関係してるのかな?
やっぱり、ずんだアローが関係してるのかな?
いや、たぶん関係ないですよ。
わたしも以前出会ったことがあるのですが、その時もわたしではなく、あの人の方に集まっていきました。「とある理由」で。
わたしも以前出会ったことがあるのですが、その時もわたしではなく、あの人の方に集まっていきました。「とある理由」で。
「あの人」とはイタコ(偽)のことでしょう。
きりたん(偽)は、しょんぼりと溜息をつきます。
きりたん(偽)は、しょんぼりと溜息をつきます。
ベイビーずんだもんたちは正直者なのです。
あの子たちは――「お餅」に反応して懐きます。
あの子たちは――「お餅」に反応して懐きます。
お、お餅……?( ゚ω゚;)
お餅って……。
お餅って……。
『きゃっきゃ♪』(ぷるんぷるん
はっはっはー! ういやつういやつ!(ぷるんぷるん
のだー!!!!!
…………。
(うわあなのだー……)
で、でも!
それなら着痩せするタイプのめたんちゃんに反応しないのはおかしいと思います!(`・ω・´)
それなら着痩せするタイプのめたんちゃんに反応しないのはおかしいと思います!(`・ω・´)
え、そうなのですか?
それは確かにおかしいですね……。
それは確かにおかしいですね……。
こら! 余計なこと言わない!
めたんが怒って身を乗り出します。
きりたん(偽)は、その際の彼女の胸元の震え具合を見て――何かに、気付いたようでした。
きりたん(偽)は、その際の彼女の胸元の震え具合を見て――何かに、気付いたようでした。
ちょ、ちょっと!
何が、どう、震えないって!?
何が、どう、震えないって!?
……めたんさん。
あなたひょっとして、まだその身体に「未来の衣類」を身につけているのではありませんか?
あなたひょっとして、まだその身体に「未来の衣類」を身につけているのではありませんか?
未来の衣類!?
ま、まさか……!(´゚д゚`)
ま、まさか……!(´゚д゚`)
ずん子も気付きます。
そうです。めたんのサイズならば――本来、もっと事あるごとに揺れて然るべきなのです。
それが起こらないということは、つまり、400年後の衣類を身につけているということ――。
そうです。めたんのサイズならば――本来、もっと事あるごとに揺れて然るべきなのです。
それが起こらないということは、つまり、400年後の衣類を身につけているということ――。
ええ!?
ちょ、ちょっと待ちなさいよ!?
ということは……ベイビーずんだもんたちがあの二人に群がってるのって……。
ちょ、ちょっと待ちなさいよ!?
ということは……ベイビーずんだもんたちがあの二人に群がってるのって……。
な、なんだってー!?∑(゚д゚;)
衝撃の告白。
懐かれるだけで下着を身につけているかどうか発覚してしまうとは、とんだベイビーもいたものです。
懐かれるだけで下着を身につけているかどうか発覚してしまうとは、とんだベイビーもいたものです。
……(`・д・´)
……。
ず……、
――その後、そらに懐いていたはずのベイビーずんだもんたちが、彼女のアンドロイドボディに気付いて大パニックを起こし――
――「これはこれで」と思ったのか、再び懐き直す事件が勃発しましたが――
――それはまた、別のお話。
――「これはこれで」と思ったのか、再び懐き直す事件が勃発しましたが――
――それはまた、別のお話。
(第1話はこちら!→ http://togetter.com/li/320198 )
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(魔法少女編記事一覧はこちら! http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=59 )
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