全魔法少女の変身バンクを収めたBlu-rayとか出してほしい――東北ずん子小説魔法少女編:第10話
見る者をワクワクさせる「変身バンク」。コンテ、作画、演出、音楽、セリフ等々、アニメーションの楽しさを最も直感的に教えてくれる数十秒です。作画の節約にもなる(気合いを入れすぎた場合は別)し、脚本のメリハリもつけられるし、一見ただのお約束のように見えて意外に色んな役目を担っている数十秒でもあります。テンション上げたいときにも役立つし、華やかだし、絶対売れるし、誰かまとめてくれませんかね……(版権の都合)
【前回のあらすじ】ひょんなことからピンチに陥ったずん子たちを救ったのは、九尾ではなく天女っぽい姿に変身したイタコでした!
少し大人びた性格に変わった彼女は、「全て分かりましたわ」としたり顔で言い切ったのですが……?
少し大人びた性格に変わった彼女は、「全て分かりましたわ」としたり顔で言い切ったのですが……?
(――400年前、餅碑周辺――)
……!?(ビクッ
イタコが変身して降りてきた直後。
彼女の指示に従い、イタコ(偽)だけを探し当てたずん子たちは――二人の会話を神妙な面持ちで聞いていました。
彼女の指示に従い、イタコ(偽)だけを探し当てたずん子たちは――二人の会話を神妙な面持ちで聞いていました。
は、はいっ!(。・ω・。)ノ
あら、質問ですわね。ずんちゃん、どうぞ(*´ー`)ノ
そう、イタコはあのあとすぐ、「恥ずかしいですわ……」と、変装を解いてしまいました。
そこにイタコ(偽)がやってきたのですから大変です。
彼女たちのゲシュタルト崩壊を起こしかねません。
そこにイタコ(偽)がやってきたのですから大変です。
彼女たちのゲシュタルト崩壊を起こしかねません。
はあ……。分かったよ(ポンッ
前にも言ったとおり、俺はアンタが身体の中に飼っている妖狐だ。
400歳若けぇがな。
アンタの中にいた俺はどこ行ったよ?
400歳若けぇがな。
アンタの中にいた俺はどこ行ったよ?
あたしがこっちの世界に来れなかったのは、身体の中にあなたと同一人物(動物)を宿していたからですわヽ(´∀`)ノ
でも、今はこちらの世界に来れている。つまり……。
でも、今はこちらの世界に来れている。つまり……。
えっ!?∑(゚д゚;)
――なんておぞましい……。
イタコ姉さま……。信じてたのに……。゚(PД`q*)゚。
えー……マジかよォ……。
俺、400年後にコイツに駆除されんの……?
俺、400年後にコイツに駆除されんの……?
ズササ、と後ずさりする一行の反応を見て、イタコは慌てて自己弁護しました。
彼女の説明によると、どうやら、400年後のキツネ――NHKは、彼女の身体から無理矢理追い出されたあと、白神山地のとある木にぐるぐる巻きにされているようです。
彼女の説明によると、どうやら、400年後のキツネ――NHKは、彼女の身体から無理矢理追い出されたあと、白神山地のとある木にぐるぐる巻きにされているようです。
……あれ?( ゚ω゚;)
ということは、魔法天女への変身は……?
ということは、魔法天女への変身は……?
あたし一人の力です!
ずんちゃんたちを救いたいという想いが――あたしの中にあった眠れる力を引き出したんですわ!! えっへん!!(。-∀-)ノ
ずんちゃんたちを救いたいという想いが――あたしの中にあった眠れる力を引き出したんですわ!! えっへん!!(。-∀-)ノ
おお、こっちはマジなのかァ。ただの人間の娘だったヤツが、大した成長だなァ。
つまり、とうとう『神のくびき―他力本願―』から解き放たれたのね、イタコさん!
――なんと。白神山地の神を、人間のタコねえさまが、イタコして招き寄せるんですか!?
いやいやいや! そりゃ無茶だろ!
よしんば招き寄せることができたとしても、たぶんほんの一瞬だけだぜ!?
よしんば招き寄せることができたとしても、たぶんほんの一瞬だけだぜ!?
ええい! その一瞬で十分ですわ!!(`・д・´)
あたしたちには、真実を知る権利と! 義務があります!
あたしたちには、真実を知る権利と! 義務があります!
妖狐(400年前)の制止を振り払い、イタコは呪文の詠唱を始めます。
普段と違って、尻尾も何も現れない状態のイタコ行為ですが、今の彼女には――必ず成功できるという、不思議な確信があるようでした。
普段と違って、尻尾も何も現れない状態のイタコ行為ですが、今の彼女には――必ず成功できるという、不思議な確信があるようでした。
きえーっ!!(#゚皿゚)
――ガラガラぴしゃーん!!
と、イタコの身体に凄まじい――外から見ても分かるほどの――衝撃が走りました。霊が入ってきたのです。
と、イタコの身体に凄まじい――外から見ても分かるほどの――衝撃が走りました。霊が入ってきたのです。
ちゅちゅちゅちゅあああああああ!?((( ;゚Д゚)))
イタコ姉さまー!?。・ ゚・。* 。 +゚。・。* ゚ + 。・゚・(ノД`)
あああああああああああああ!!??((( ;゚Д゚)))
あ……ア……(´;д;`)
『すんませんでしたにゃァァァ!!』(ズザザァ!!!!
イタコ姉さまの身体で土下座したー!?∑(゚д゚;)
まさか、成功したんですか!?
まさか、成功したんですか!?
『そうです俺です! 400年後のN(情けない)H(反省しきりの)K(キツネ)ですにゃ!!
この度は俺とたんちゃんがご迷惑をおかけしております!!
ネコとでもなんとでも呼んでくれ!!』
この度は俺とたんちゃんがご迷惑をおかけしております!!
ネコとでもなんとでも呼んでくれ!!』
興奮気味のNHK(400年後)に向かって、ずん子がずんだ餅を差し出してなだめます。
『……もぐもぐ。ああ、うめェ……。うめェにゃ……』
――NHKさん、さっき「俺とたんちゃんがご迷惑を……」って言いませんでした?
二人って知り合いでしたっけ?
二人って知り合いでしたっけ?
『ああ。話すと長くなるんだけどよ、俺がイタコん中に入ったのは、アンタ――きりちゃんが3歳の時だにゃ?
で、きりちゃんからたんちゃんが抜けたのは……』
で、きりちゃんからたんちゃんが抜けたのは……』
――わたしが6歳のころでしたね……。突然のことでした。
『そうそう。だから、その三年間、アンタらが寝てるのを見計らってよ、まあ神? というか精霊? 同士で、よく話をしてたんだにゃ。
そして、似たような境遇を持つ俺たちは自然と気が合い――』
そして、似たような境遇を持つ俺たちは自然と気が合い――』
えっ? ちょっと、まさか……。
――は!?
『おっとォ、時間だにゃ! 今の宿主の妖力じゃ、こんくらいが限界かァ。
でも、成長したなァ、こいつもよ』
でも、成長したなァ、こいつもよ』
えっ!?
いや、まだ全然話聞けてないんですけど( ゚ω゚;)……って、行っちゃった……。
いや、まだ全然話聞けてないんですけど( ゚ω゚;)……って、行っちゃった……。
ちゅっ!?∑(゚д゚;) もう逃げられましたわ!?
するっと、イタコの身体から霊のようなものが抜けていきました。
400年後に戻って行ってしまったのでしょう。
400年後に戻って行ってしまったのでしょう。
まるで訳が分からないわ……。
二人がその……あ、愛し合っていたとして、だから何? って感じなんだけど。
二人がその……あ、愛し合っていたとして、だから何? って感じなんだけど。
……すまんなァ。未来の俺が……。
未来の自分を見せられてげんなりしたのか、NHK(400年前)はしんどそうに眉をひそめています。致し方ありません。
さて、こういう風にしょんぼりしている人を見たら放っておけない人が、この場には一人いるわけで。
さて、こういう風にしょんぼりしている人を見たら放っておけない人が、この場には一人いるわけで。
……ちょっと待ったー!
おっとっとっと!?(;゚∀゚)
というわけで、早速NHKを励まそうとしたずん子でしたが、めたんの『割り込み―インターセプト―』によって、遮られてしまいました。
あの、めたんちゃん?
私いまカッコよく決めようと思ってたんだけど……(´・ω・`)
私いまカッコよく決めようと思ってたんだけど……(´・ω・`)
違う! 全然格好良くないわ! 説得力もない!
ええっ!?(´;ω;`) なんで!?
――確かに、めたんさんの言いたいことはよく分かりますね。
ええ。出し惜しみしてるようなもんですわ。
約束をするからには、まずお約束ごとを守らないとですわ(。-∀-)ノ
約束をするからには、まずお約束ごとを守らないとですわ(。-∀-)ノ
!?∑(゚д゚;)
そ、そうだったの!?
そ、そうだったの!?
(いや、俺としてはそんなんどうでもいいんだが……)
NHKさんは至極どうでもよさそうな表情をしていますが、めたんの勢いに押され、ずん子はあっという間に言いくるめられてしまいました。
よし! ずんちゃんが大事なことに気付いたということで、東北三姉妹の変身バンク初披露ですわ!!ヽ(〃∀〃)ノ
えっ、いや、でも私、二人みたいに気軽に変身はできないんだけど……(;´Д`)
えー。それは大丈夫に決まってますわー(棒)(チラッ
……はいはい。
はあ、と溜息をついて、めたんがずん子の元へと近寄ります。
そして、ずん子の「手」を取ると――、
そして、ずん子の「手」を取ると――、
……今回は特別よ。わたくしも見たいし、言いだした者の責任があるものね。
――その甲に、軽く口づけをしました。
オイオイオイィ!?
えっ……ウオアー!?
えっ……ウオアー!?
どんな反応ですの……?(´ω`;)
まさか神ともあろう者がキスシーン、しかも手に口づけるだけで動揺するなんて……。
まさか神ともあろう者がキスシーン、しかも手に口づけるだけで動揺するなんて……。
――というか、めたんさんのエネルギー補給って手にキスしてもよかったんですね……。
今までわざわざ頬にしてた意味とは一体……。
今までわざわざ頬にしてた意味とは一体……。
えっ!?
あれ、エネルギー補給なのかよォ!?
破廉恥すぎるだろォ!!
あれ、エネルギー補給なのかよォ!?
破廉恥すぎるだろォ!!
400年前の自分のパートナーの若々しい動揺を半ば面白がって見つめながら、イタコは
(いい脅しのネタができましたわ)
とか考えていました。
(いい脅しのネタができましたわ)
とか考えていました。
その間に、ずん子へのエネルギー補給も完了します。
きたきたきたー!!ヽ(≧▽≦)ノ 変身できるよ!
さあ! 今こそ決めなさい、三人とも!
誰もが一度は脳内で『シミュレート―妄想―』したことのある、『新しい自分―変身バンク―』を!!
誰もが一度は脳内で『シミュレート―妄想―』したことのある、『新しい自分―変身バンク―』を!!
――了解!
いつでもオッケーですわ!!(≧▽≦)ゞ
力を得たずん子の音頭に、きりたんとイタコがノリノリで頷きます。
そして、三人は思い思いのポーズ(若干ぎこちない)で一列に並ぶと、見事に声をハモらせて、こう叫びました。
そして、三人は思い思いのポーズ(若干ぎこちない)で一列に並ぶと、見事に声をハモらせて、こう叫びました。
――さて、変身バンクは動画でお見せしたいところですが、ここは以下の三人:
①:魔法少女のプロ、
およびどこからともなく現れた
②:動画撮影のプロ、
③:アイドルオタクだったけど最近魔法少女も外せなくなってきたプロ、
――に解説してもらいましょう。
①:魔法少女のプロ、
およびどこからともなく現れた
②:動画撮影のプロ、
③:アイドルオタクだったけど最近魔法少女も外せなくなってきたプロ、
――に解説してもらいましょう。
ふふふ……。
そうこうしているうちに、ずん子たちはバッチリ変身を成功させていました。
あとは、三人揃って名乗りを上げるだけです。
あとは、三人揃って名乗りを上げるだけです。
――たとえそれが、時を超えたトラブルだったとしても!
星の導きに従い、ちゅちゅっと参上!
ずんだパワーで解決しちゃいます!ヽ(≧▽≦)ノ
そう!
それが!
そう!
それが!
「「「我ら――」」」
決まったー!
うらやまし……、
うらやま……、
ちょっと口上が変じゃなかった!?
うらやまし……、
うらやま……、
ちょっと口上が変じゃなかった!?
三人からあふれる妖力がちょうどいいエフェクトとなり、まるで変身バンクのような口上が決まりました。
協力しためたんも、しっかりとツッコむところにはツッコミながら、瞳を輝かせて拍手しています。
協力しためたんも、しっかりとツッコむところにはツッコミながら、瞳を輝かせて拍手しています。
お、おお……。な、なんだか頼もしいぜェ……。
――わ。あの偏屈そうなNHKさん(若い方)が一発で納得した。
ほら、言ったとおりでしょう?
名乗り口上と変身バンクを挟むと説得力が違うのよ、説得力が。
名乗り口上と変身バンクを挟むと説得力が違うのよ、説得力が。
確かに!
なんか私たち自身にも気合がみなぎってきちゃいました!!ヽ(´∀`)ノ
ですよね、イタコ姉さま!
なんか私たち自身にも気合がみなぎってきちゃいました!!ヽ(´∀`)ノ
ですよね、イタコ姉さま!
三人同時変身を初めて成功させたずん子たちは大はしゃぎです。
どんな方法で解決しようと考えているのかは分かりませんが、「何とかなる」と思わせるだけの若さと勢いが、彼女たちにはありました。
どんな方法で解決しようと考えているのかは分かりませんが、「何とかなる」と思わせるだけの若さと勢いが、彼女たちにはありました。
――ただし。
…………。
――イタコねえさま?
――最高齢の彼女を、除いては。
あ……。
――その後、現代に戻ったずん子たちは、魔法少女に詳しいお三方の指導の下、より洗練された変身口上の特訓に付き合わされますが――それはまた、別のお話。
(第1話はこちら!→ http://togetter.com/li/320198 )
(前回:第87話はこちら!→http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=580 )
(次回:第89話はこちら!→ http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=696 )
(魔法少女編記事一覧はこちら! http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=59 )
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